偏愛シチュエーション

18推CD、同人音声の感想ブログです。内容にふれているため自衛お願いします。

THEヤンキー彼氏 病み系ヤンキー朝見咲夜編(CV:霜月寛治)

www.dlsite.com

ニノヤ発ヤンキーだらけの定時制高校に通う主人公と、ヤンキーをめぐるラブコメ配信限定作品。2作目までが主人公の幼馴染だったのに対して、今回は後輩男子が相手。主人公は男子高校生となっていますが、BLではなく乙女系作品です。

 

中学時代からの後輩である朝見咲夜(あさみ・さくや)がいる図書室に来た図書委員の主人公、咲夜に話し掛けるも釣れない態度。ヤンキー高である矢場谷(やばたに)高校の図書室にいるのは同じく図書委員の咲夜ぐらいで、彼とふたりきり。今日は主人公の幼馴染である中村北斗と矢島祐士は不在で、一緒に帰る相手はなく。夜9時過ぎに歩いて帰る、男だから大丈夫と言う主人公にキレる咲夜、何故こんな治安の悪い高校に転校したのか疑問をぶちまけます。そんな中男たちの叫び声が響き、周りでヤンキー同士のケンカが起きている模様。かく言う咲夜はブラック・モーニングというグループのリーダー。ヤンキーに恨みがある生徒達が集まり、咲夜を担ぎ上げてブラック・モーニング、通称ブラモニが結成されたと彼は迷惑そうな様子。主人公に先に帰るよう咲夜は指示、ケンカをおさめに行くことに。

 

国道沿いにある月野池付近で、以前咲夜からもらったマスコットを落としてしまい、それを探す主人公。後から追いついた咲夜に叱られます。マスコットを見つけ取ろうとして池に落ちてしまう咲夜、遅い時間に散々な目にあってる。風呂や着替えを提供すべく、主人公は咲夜を自分の家に連れ帰ることに。シャワーを浴びた後主人公にお礼を言うも、同居している祖父と祖母が旅行で不在なのが判明すると咲夜は激怒。北斗と祐士は家に来たことがあると話す主人公に、ふたり以外の男を連れ込むなと釘を刺す咲夜えらくむきになってる。浴室で主人公の悲鳴が上がり、咲夜のところへ駆け込んできます。体が女になったと咲夜に裸を見せる主人公、月野池の河童の呪いのせいでこうなったのではと慌てています。

 

主人公を落ち着かせようと咲夜が話していると、どこからともなく低い声が。声は暗黒の夜の王、アリス・アシュラと名乗ります。池に落ちた時自身の股間に呪いが掛かり、人格を持ちしゃべり出したと話す咲夜、どうなってるんだ。咲夜は状況確認のため下半身を露出させ、主人公に見せることに。長い本名?を名乗り自分は童貞と暴露する股間もといアリス、なんで偉そうなの。ふたりに掛かった呪いを解く方法は、主人公と咲夜がやりまくることとか言い方。男同士だから問題ないと受け止める主人公もずれてないか。

 

咲夜が戸惑っていると主人公に他の男とやりまくれ、幼馴染の中村や矢島に頼めと言うアリス、咲夜の分身なのに何を勧めているのか。咲夜は自分とやろう、他の男とはやるなと告げ、主人公と向き合う覚悟を決めた様子。アリスの叱咤激励や指南(うるせえ)を受けつつ主人公に触れる咲夜。そのまま咲夜と本番前まですることに。

 

ヤンキーとその分身の一人二役が売りのシリーズ、毎回アクの強い分身のしゃべりが聞けますが今回は特に濃かった。厨二病かつ尊大な自信家で、中年の戦国武将みたいな仰々しいしゃべりに驚きました。前二作までは突然現れた陽気でノリがいい相棒なのに対して、アリスには由来があります。ネットで二次創作のエロ小説をたくさん読んで性知識を得た話とか、しゃべってるのはアリスだけどそうしているのは咲夜なわけで、分身にムッツリなことをバラされてるのがおかしい。真面目で礼儀正しく、神経質で声高めの咲夜とのギャップもあり、ねっとりとしたアリスのしゃべりが際立ってます。

 

主人公の幼馴染である北斗や祐士とは異なり、中学時代からの後輩で元は身近な存在ではないのが今回のポイント。生い立ちもあり暗く凶暴な面も持っていますが、主人公への愛は強くて重く、しっかり乙女系で病みはさほど感じませんでした。SSを読むと過酷な中学時代を過ごしていた内容におののきます。ちなみに、実家が金持ちで御曹司な面を特典音声で聞けます。庶民派の北斗や祐士に対してお金持ちでインテリ、合理的とキャラクターの差別化が面白いです。

 

カップル度は高めで、主人公が積極的なのも好ましく感じました。本編で説教や叱責が多かった分、のろけのギャップが楽しいです。シリーズ通して男性キャラクターが主人公を溺愛するのは共通ですが、車や食べ物のウンチク語りはリアルに男といった印象で、キャラクター造形が絶妙。毎回そうだけど、好き嫌いの分かれ道は相棒のしゃべりとセリフのチョイスかと思います(クセが強いんじゃ)

 

他校のヤンキーも乗り込んできて乱闘とヤンキー映画っぽさが高まり、アクションシーンも増加。いまだに敵の詳細については不明のままで、次の番長系ヤンキー編まで持ち越しなのかなと。漫才みたいなやり取りで進み、とっつきやすいかと思いきや情報量が多く、人間関係も入り乱れているのでシチュボ作品としては正直ハードルが高め。ラブコメ好きで、普通のストーリーやキャラクターでは物足りない方向けです。