偏愛シチュエーション

18推CD、同人音声の感想ブログです。内容にふれているため自衛お願いします。

運命の灯-八神安吾-(CV:一之瀬昴)

運命の灯 -八神安吾-

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バニラレシピ発特異なホルモンを持つヒロインと、担当医である男性キャラクターを巡るラブサスペンス。脚本は堀川ごぼこさん。

 

職場の集団検診で、100万人に一人ほどしかいない特異ホルモンの持ち主であることが判明したヒロイン。かかりつけ医ではなく、専門の担当医がつくことに。ヒロインの前に現れたのは八神安吾(やがみ・あんご)という青年医師でした。特異ホルモンの持ち主は生成者と呼ばれ、診断ミスを防ぐため病院に入院して精密検査を受けるよう勧める安吾。検査のため二ヶ月間病院に入院、仕事の保証もするとかずいぶん手厚いな。特異ホルモンには免疫力を高めると同時に、暴走すると逆の効果もあるとか不穏なことを言われるんだけど。ヒロインは戸惑いつつ、安吾に説得され検査入院することに。

 

後日安吾が診察に来ると、ヒロインは豪華な部屋に戸惑っている様子。特殊な検査を受けるからと安吾は言いますが、ヒロインのホルモンはそこまでするほどのものなのか。不安を感じたヒロインの目には涙が。涙は虹色でホルモンの影響でそうなっている、検査結果が出る前でもあなたは生成者に違いないと言う安吾。血圧測定や採血の後、特異ホルモンについて説明するから一緒に食事をしないかと安吾から誘いが。担当医としての責任感があるにせよ、ヒロインと距離が縮まっているなと。

 

一ヶ月後、ヒロインが特異ホルモンの生成者であることがはっきりしたと安吾は告げます。顔を赤らめたヒロインに不思議そうな顔をしますが、安吾のことが気になってるんだってば。生成者のホルモンには他人の感覚を鋭くする効果がある、少し触れる程度なら問題ないがキスや性行為といった粘膜が触れるのは気を付けて、と安吾の口から知らされていなかった情報が。

 

さらに一ヶ月後、ヒロインの検査が終了し安吾と今後について話し合うことに。特異ホルモンには免疫力を高める効果があり、ありとあらゆる病を克服する可能性がある、老化さえ止めることが出来るかもしれないとか話のスケールが大きくなってきた。ヒロインはこれからも研究に協力する決心を口にします。近くに健康な生成者向けの施設がある、と安吾に促されそちらへ移ることに。同意でそうしているものの安吾がホルモンの可能性に心酔している様子なのと、ヒロインに密着しすぎなところに不安を感じてしまうな。ふたりで病棟を離れ移動しようとすると、急に車が乗り入れてきて中から複数の男達が。ヒロインを捕らえようとする男を安吾は攻撃、ヒロインを連れて病室へ戻ることに。何故こうなったのか、安吾はヒロインに真実を告げます。

 

特異なホルモンを持ち薬の研究に協力を期待されると同時に、それゆえ狙われるヒロインと担当医の関係性の変化を聞く内容でした。身近に過ごすうちに絆が芽生え、惹かれ合うふたりを聞くことが出来ます。特異ホルモンの持ち主はとても希少で、担当医であると同時にヒロインを守る存在である安吾とは一蓮托生。医者と患者なので時間こそ掛かりますが、吊り橋効果もありふたりは結ばれます。

 

先に説明されている通りヒロインとの過剰な接触は相手に変化を及ぼすわけで、その影響を安吾が受けることに。この作品は医者ものであると同時に媚薬ものであり、情報量が多いビジネスライクな前半を経て、衝動にかられた濡れ場の後半と変化を楽しめます。ヒロインの体液は体内で生成された天然の媚薬で、激しい濡れ場はキメセクそのもの。真面目な説明が長く続いた後のエロは、リスナーにとってもご褒美ですね。

 

終盤安吾も知らなかった真実が判明、どれだけ奇跡が起こっているんだと思いました。お互いオンリーワンでヒロインとヒーローの運命の出会いが世界を変える、描かれている範囲は狭いはずが壮大な設定とストーリーに驚き。冷静に聞くとかなり都合がいい設定と内容なんですが、運命と感じさせるストーリー展開と人物描写の緻密さに圧倒されます。誠実で落ち着いたしゃべりの医者の顔から、ホルモンの影響で乱れに乱れる濡れ場演技のギャップがヤバいよ。病み展開こそないけど、途中怪しく感じた安吾の執着心の強さが濡れ場に現れていて、結構暴走気質ではと思いました。

 

がるまに特典は後日談で「安吾の独占欲」ヒロインと結婚して、くだけたしゃべりに時間経過を感じます。安吾ハイスペックすぎて話が難しいよ。英語の講座に行ったヒロインが男性と隣の席になったと聞いた安吾に嫉妬され、エッチする内容。頭が良すぎるせいで、疑い出したら止まらなくなるところに安吾のヤバさが出てるかと。安吾のすごい喘ぎ声に、ヒロインの体が心配になります(笑)

 

医者もので媚薬もの、特に媚薬ものは女性向け音声でとても多いジャンル。説明はそこそこにめちゃくちゃ乱れたり大半がエロの作品が多い中(そういう作品も好きですが)、設定や構成をしっかり組み、展開に合わせて情報開示してくるのがごぼこ先生脚本のすごさだと思います。会話劇とサスペンス展開、激しいエロと構成が光っていて、こういう作品が聞けるのは商業ならではだなあと。猿飛さんの次回作のリリースも決定していて、今から楽しみです。