偏愛シチュエーション

18推CD、同人音声の感想ブログです。内容にふれているため自衛お願いします。

蛇神の棲む島~陽の章~(CV:彩和矢)

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花鏡浪漫発、蛇神の棲む島に残る因習に翻弄される男女の運命とエロを描いたDL音声。陰の章と対となる巻で、男性キャラクターが異なる分岐ルートとなっています。今回もCDリリースはなく配信限定。

 

蛇神の祭りが近いある日、幼馴染の加賀昭陽(かが・あきはる)がヒロインの家を訪ねてきます。ハルは巽と同様ヒロインの幼馴染で、大人になってからも行き来がある仲。ハルは漁業組合に就職していて、休みの日はサーフィンをしたりアクティブな青年。ハルと祭りを一緒に回る約束をすることに。

 

祭りの日、神社で行われる神事を見るためやって来た二人。神社に人気はなく、ハルは様子が変だとつぶやきます。巽の祖父である宮司を見つけ声を掛けるハル、宮司は「人の体に入るのは久方ぶり」と言います。ヒロインを花嫁と呼び、蛇神と名乗る宮司宮司の体を乗っ取った蛇神は贄の儀式を執り行う、ヒロインを贄として捧げろ、言うことを聞かなければ島を沈めるとか、何を言っているのか分かりません。

 

何故か神社に閉じ込められてしまったヒロイン、助けようとハルが忍び込んできます。神事の時、宮司に取り憑いていたのは蛇神で間違いないとハルは話します。蛇神の儀式は台風や津波の被害を防ぐため、贄に見立てたわら人形を海に捧げるのが通常のやり方でした。昔の儀式は男を知らない処女を捧げていて、女性は蛇神の花嫁と呼ばれる存在。ヒロインは蛇神に贄として指名されてしまったのでした。贄は海に入る前に妊娠する必要があり、蛇神の魂が宿った依り代となる男性と交わり、子を宿すのが習わし。水瀬家の者が依り代に選ばれるため、巽が指名されているのですが彼は拒否しているとのこと。巽が拒んでも水瀬家の別の男が指名されるかもしれない、となんとも不穏。

 

儀式を止めさせる方法を考えるハル、おそるおそる彼は自分の考えを話します。贄の条件が男を知らない若い女ならば、ヒロインが処女でなくなれば回避出来るのではというもの。ハルはヒロインのことが子どもの頃からずっと好きだったと告白、好きな女だから守りたいと告げます。私もハルのことが好き、ハルにだったら抱かれてもいいと言うヒロイン。ずっと好きだったから、生贄になることを避けるため、ここでハルに抱かれる決断をするヒロイン強い。たどたどしく緊張のはじめてを聞くことに。

 

後日、宮司に呼び出されるヒロインとハル。宮司は蛇神が早く贄の儀式を行え、たとえヒロインが処女ではなくなっても行えと怒っていると告げます。巽が依り代のはずだったのが、ハルを依り代としてヒロインと儀式をしろ、と意外な言葉が。水瀬家の男でないと依り代にはなれないはずと言うハルに、宮司はお前は孫と告げます。いきなり何を言い出すのか。聞くと巽の母は体が弱く、二人目を望むのは難しかったそう。(正直聞いてもよく分からず詳細は不明ですが)そのためハルの母に水瀬の血を引く子ども(ハル)を産ませたと、とんでもない話が。水瀬家の血を絶やさないため、巽に万が一のことがあった時のため、ハルの家庭が犠牲になったのでした。つまりハルと巽は腹違いの兄弟ということになるのか。衝撃の事実を聞かされるも、贄の処女を奪ったのが依り代ならば問題はない、と捕らえられてしまう二人。

 

ヒロインとハルは同じ場所に閉じ込められることに。ハルは儀式なんてしないと言いますが、苦しむ彼に蛇神が取り憑いてしまいます。蛇神は処女でなくなったヒロインに興味をなくすどころか、興奮している様子。依り代にした男の記憶を読むことが出来るようで、昨晩のはじめての話をする蛇神趣味が悪い。言葉でなぶり、執拗にヒロインを感じさせます。今までさわやかかつ気の強いハルの声を聞いてたのに、ねちっこい蛇神のしゃべりになるの、演じ分けがすごい。ヒロインの欲情を引き出し、彼女から求めるようにするの寝取られ感が強いよ。蛇神がハルの体を乗っ取ってヒロインを抱いている間も、ハルの意識はあることを知らされ、めっちゃ気まずいんだが。

 

その後、蛇神に意識を乗っ取られないよう頑張るとハルに言われるも、次のシーンで蛇神に抱かれているヒロイン。やっぱり逃れられない。蛇神はいたくヒロインを気に入ったようで、花嫁になれと執拗に迫ります。次に目が覚めた時、ハルにいたわられるのですが何だか様子がおかしい。蛇神を様付で呼んだり、事後なのにヒロインを愛撫してしきりに自分が欲しいか聞いたり。執拗に花嫁になれと迫り返事を引き出すの、人外との結婚が強調されていてぞくぞくしました。

 

陰の章が正規ルートなら陽の章は別キャラクターによる分岐ルートといった感じで、こちらも聞きどころ満載でした。陽の章を先に聞いても問題ないと思いますが、基本的にすでに陰の章を聞いてることが前提の作りのよう。純愛エッチが終盤にあった陰の章とは異なり、序盤で素の状態で抱かれたり変化が楽しめました。陰の章の宮司も印象悪かったですが、こちらではハルの出生の秘密が明かされ、完全にクロではという気分に。直情で喜怒哀楽がはっきりした、ハルの明るく優しいキャラクターが良かったです。逆に陰の章で閉じ込められた際、巽が世話係にここから出してくれと言うだけだったり、贄の儀式が迫っているのに自分の家にヒロインを泊まらせたり、巽の抜けているところが気になりました。生真面目で従順な巽と負けん気の強いハルと、キャラクターの違いが印象的です。今回もボリュームたっぷりで、彩さんの演じ分けをいくつも聞けて満足しました。