偏愛シチュエーション

18推CD、同人音声の感想ブログです。内容にふれているため自衛お願いします。

夢見屋~第参夜~(CV:三橋渡)

夢見屋~第参夜~(CV.三橋渡)

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GOLD発、夢見屋と名乗る男から夢を買うシリーズ第三弾。今回が最終巻です。

残業終わりに帰宅途中のヒロイン、彼女の頭に男の声が聞こえます。聞き覚えのある声ですが、のらりくらりとしたしゃべりにヒロインは苛立ち気味。声の主は夢見屋と名乗る男のもので、彼から淫らな夢を二度買ったことがあったのでした。今までと同様日本家屋の中には着物姿の男がいて、夢見屋とは二度目の再会。ヒロインがまたここに来た理由は、彼女の中に強い欲があるから。ヒロインは今気になっている男性の話をします。ヒロインは大学時代、カフェでバイトをしていました。後輩男子がいて、彼とは今でも連絡を取り合う仲。かわいい後輩であって恋愛対象ではないとヒロインは言いますが、心の奥底では彼との恋愛を求めていると夢見屋からの指摘が。後輩との恋をびいだまと言う夢見屋、光の当たる角度によって見え方が変わる人物と面白がり、後輩との恋の夢を見せると告げます。

 

打って変わって夢の中。バイト先の元後輩である宝生紬(ほうじょう・つむぎ)と、ホテルのスイーツビュッフェに来たヒロイン。紬はデートと喜びますが、そんなんじゃないとヒロインは釣れない様子。というか夢の中だけど付き合ってないんだ。紬に誘われ、購入したケーキを彼の家に行って食べることに。ケーキを食べるのかと思いきや、食べられたのはヒロインの方でした。ケーキを食べるというのは口実で、ヒロインとエッチするため家に呼んだのです。ヒロイン、家までついて来てびっくりしてるのはなんでなの。紬はこんなに必死になったのははじめてとヒロインにキス、ずっと先輩が好きだったと告白します。聞くと色々アプローチしていたけど、全然本気にしてもらえなかったとのこと。驚いてはいるものの、紬に触られるのは嫌ではないようで特に抵抗しないヒロイン。紬に「エッチ好き?」と聞かれ、ヒロインがエロいのは知ってるぜとシリーズ通して聞いてきた者は思ってしまいました。前戯もそこそこに抱かれることに。何度もキスされながら好きと告げてくる声が甘くてエロいです。かわいい後輩を演じつつ何度もヒロインを求めたり、強引さや若さが美味しかった。

 

シリーズとしては年上(上司)、タメ年(元同級生)、後輩と聞きたいパターンを一通りそろえた印象で、同一キャストでそれぞれ違った声とキャラクターを聞けるのが良かったです。同一キャストによるシリーズものだと、エロや甘さ中心でストーリー性が低くなりがちなところを、夢見屋とのやりとりを序盤と最後に入れることで連続したストーリーになっているのが上手いなと感じました。

 

ヒロインが恋愛妄想を抱く男性との恋愛とエロの夢を見るシリーズ、最終巻ということで夢見屋と何かあるかもと妄想してました。結論を言うと夢見屋との進展はなし、最後までミステリアスなままでした。さながら「世にも奇妙な物語」を見たかのような気分。訪ねてきた人に夢を見せるのが仕事の夢見屋、ずっとここにいたい(夢を見ていたい)と言うヒロインをたしなめたり、彼の態度は最後まで一貫していました。夢は一時的な現実逃避であり、癒しとしている様子。浮世離れした存在のはずが「自分を過小評価するな」「仕事を言い訳にするな」とアドバイスはいたって真面目で、一周回って夢見屋って現実的な話だっけ?となります。冷静な目線の持ち主である夢見屋がヒロインと一線を越えないのは思えば当然のことで、謎は謎のまま終わるのが美しく感じました。