2021年も前回同様、同人音声をたくさん購入した年でした。2021年取得した同人音声は154本(うち7本は無料作品)、配信含む商業作品45本を足すとトータル199本で、今までで一番多い購入数になりました。その中から特に良かった12本(シリーズものは1作品扱い)を紹介していきます。
1位 催淫クリニック~眠ったら君は僕のモノ~(CV:一条ひらめ)(monoBlack)
一条ひらめさんいわく「前の僕にはない引き出しを使った感じ」のキャラクターで、精神科医にしてヒロインに一方的な恋愛感情を持ち続けるヤンデレ。催眠療法と言いつつ、実際は媚薬を使ってヒロインを堕とす流れが丁寧かつ執拗すぎます。ひらめさんの数多くの出演経験と、リスナーへの奉仕精神や女子を喜ばせる言葉選びが合わさり、愛されるヤバ男が爆誕しました。2021年における、ひらめさんの集大成的な作品。
2位 隠~Crazy Blood~(CV:恋津田蓮也、初時チェリー)(Dusk)
1月発売の作品にして、聞いた当初からベストに入る感触があった3P作品。義理の兄二人と、妹であるヒロインをめぐる三角関係がテーマ。序盤こそ酒の席での無理矢理な行為ですが、兄二人は妹を子どもの頃から愛していてどちらを選ぶかデートして決めるなど、女性向けの内容になっています。どちらかを選んだ場合、もしくは選べなかった場合と、分岐が豊富で長尺なのも嬉しいところ。最後に知る真実で一気に重い内容に。作品自体は難解ではなく、リスナーの妄想をかきたてる設定や背景が見事でした。
3位 もっと!下級淫魔のいる生活~イクとイク~(CV:一条ひらめ)(monoBlue)
完成度が高かった前作から、さらにそれを超えてきた続編。前作では魔力不足で夢の中でしか会えなかったイク達と、エッチな力を溜める作戦で人間界でも会えるように。三人でいることが当たり前だった以前とは異なり、独占欲や嫉妬、劣等感が描かれより成長した二人に出会えました。エロいだけでなくストーリー性や萌え、掛け合い、笑い、癒し、純愛と全て揃った作品作りに脱帽。
4位 腹黒作家の淫靡な書斎(CV:熊田乱)(Pomeostasis)
もっともっと売れて欲しい作品。怖そうなタイトルやジャケ絵と、序盤こそエロ特化ですが中身はむしろ大人の純愛。編集者であるヒロインと、気難しい作家が信頼を築いていくラブストーリーです。縁側でスイカを食べたり、花火を見に行ったりと季節感ある夏の設定も聞きどころ。熊田乱さんの落ち着いた低音の京都弁が心地良いです。作家もの、方言ものとしても完成度が高い作品。
5位 密着囁き×キメセク!~大学の後輩に薬を盛られて調教されちゃいました~(CV:三橋渡)(セックスドライブ)
密着囁き×キメセク!!~大学の後輩が彼氏になったら愛も性欲もやばくて大変です~(CV:三橋渡)(セックスドライブ)
ドンと売れた、2021年を代表するシリーズその1。後輩に薬を盛られて調教とかヤバいタイトルですが、体の関係から始まるも気持ちの矢印に変化があったり、一方的ではないのが好感触でした。重さは感じるけどヤンデレまでいかないキャラクター造形、キメセクと刺激的だけど囁き多めで甘さもしっかりなエロと、リスナーが音声に求める要素が詰まっています。
6位 ツンデレな後輩が発情期にはいりました。~脳がトロける濃厚えっち~(CV:一条ひらめ)(ANDmore!)www.dlsite.com
"デレデレ"な後輩が発情期にはいりました。~脳がトロける濃厚えっち~(CV:一条ひらめ)(ANDmore!)
ドンと売れた、2021年を代表するシリーズその2。人狼と人が普通に共存する世界で、会社の後輩である人狼シキに発情されたヒロインのエロと恋の物語。他作品のケモミミ設定とは異なりオスみよりかわいさや純愛が強く出た内容で、ひらめさんのチャーミングな声と演技も相まって大人気に。獣姦ものというより、シキ君の溺愛とかわいい声による直接的な言葉責め、執拗なエロが他にはない強みかと。
7位 椿三兄弟~次男・慎次郎~(CV:一条ひらめ)(white mist)
椿三兄弟~三男・龍三郎~(CV:乃木悠星)(white mist)
椿三兄弟~長男・慎次郎~(CV:三橋渡)(white mist)
若い兄弟しかいないお屋敷に、家政婦として雇われた大学生ヒロインの行く末を描いたシリーズ。1作目の慎次郎編で同級生の慎次郎と結ばれるも、家政婦の仕事がやりにくくなるからと交際宣言をしなかったのが崩壊のはじまり。慎次郎と関係を持ったせいで他の兄弟に脅され寝取られる、ティーンズラブのような甘い序盤から一転、昼ドラ的な暗い作風になったのが衝撃でした。濡れ場のみで日常シーンはなし、会話から兄弟の関係性を妄想させる、余白ある作品作りがあまりにも秀逸。
8位 異世界オヤジに囲われる話(CV:指永拷人)(Slame)
声優指永拷人さんが脚本も務める、サークルSlameの異世界ファンタジー。何故か異世界に召喚されてしまったヒロイン、彼女を呼んだのは無骨で無愛想な剣士でした。生きていくにはあまりにも過酷な環境で、モンスター討伐のため剣士ヴィルゴールと行動を共にすることに。女性向けというより、少年マンガのヒーローのような硬派な男性キャラクターが異色かつ魅力的。会話に出てくる作品特有の用語にもちゃんと設定があり、知るほど楽しめる作り込みの深さが本格的です。
9位 執事のいる生活スペシャル!~新人執事・魅月~(CV:一条ひらめ)(monoBlue)
執事のいる生活スペシャル!~禁欲執事・火織~(CV:一条ひらめ)(monoBlue)
2014年リリースの2作品をダミヘで再録音、新規エピソードを追加したスペシャル版で、執事ものの最高峰と思うシリーズ。ひらめさんやサークルさんのファンでもまだ聞いてない方がいらっしゃると思うこちら、今からでもぜひ出会って欲しいです。エロはおとなしめかと思いきや、女攻めがあったり想像以上に刺激的な面も。執事たちの萌えがいっぱいで、こちらを全肯定してくれる善性のかたまりのようなキャラクターの癒し効果がすごいです。
10位 ママだと思ったらエッチなお兄さんでした(CV:片桐良一)(warm bath)
ママお兄さんへのプロポーズ大作戦!(CV:片桐良一)(warm bath)
仕事に疲れ切ったヒロイン、手料理とママ(概念)を求めた彼女が呼んだのは女性向けのデリヘルのお兄さんユキでした。ヒロインはエロいサービスを拒絶し、ユキをママと呼び何度も指名、家政婦と幼児のような奇妙な関係を築くことに。ばぶばぶ本舗を筆頭にいくつかある幼児プレイもの、甘やかしとエロはあっても恋愛する過程があまりないのが弱点だったと思うこのジャンル。はじまりこそお店ですが、何度も接することで恋愛する過程が聞けるのが丁寧です。笑いと共感性にあふれた日常シーンが楽しく、ママの癒し効果も抜群でした。
11位 痴愛エクスプレス2~逃げられない指先、繋がる環~(CV:二回戦中)(AreaS)
痴愛ささやきセックス~今夜夢でもドロドロになるまで君を愛したい~(CV:二回戦中)(AreaS)
人気作品「痴愛エクスプレス」の続編と、これまた人気シリーズの「濃密ささやきセックス」の出張版。通勤電車内で出会った初対面の男に何度も襲われるヒロインの悲劇を描いた内容で、藤木冬馬という認知のゆがみが極端なキャラクターの変態ぶりがぶっとんでいます。「痴愛ささやきセックス」では同棲している設定で、水中から陸に上がった爬虫類のごとくより進化した、電車よりも変態で全力のエロに驚かされました。していることは犯罪ながら一途でイケボと、一周してとても純真なキャラクターに思えてくるのがあまりにも特殊。
12位 監禁契約~やさしい監禁性活のススメ~(CV:初時チェリー)(Under Rain)
監禁契約~やさしい調教性活のススメ~(CV:初時チェリー)(Under Rain)
会員制クラブの同棲ルームに申し込んだヒロイン、マッチングした男性と指定の部屋で過ごす5日間を描いたシリーズ。身の安全は保障されつつ、監禁や調教を受ける部屋というどこかにありそうな設定が秀逸です。初対面ながらカップルの同棲のような過ごし方で、関係を持つことによって内面にも変化が生じるのが聞きどころ。女性向け調教もので、痛いことはされない初心者向けの作り。同シリーズでも、相手が違うと方向性が異なるのも面白いです。その後のエピソードもあり、アフターフォローもしっかり。
前回に続き、今回も12位までなのは単純に絞りきれなかったからです。今回も同人音声はとても充実したラインナップでした。キャスト的には2021年も一条ひらめさんと三橋渡さんが強かった。強すぎた。商業CDの出演本数最多が20本なのに対して、50本や80本ですよ(ちゃんと数えたわけではなく大体ですが)。出演作品数が異次元過ぎる。練習時間や収録時間はどうやりくりしてるの、という疑問。共演作品や短い尺の作品もあるにせよ、同人音声って3時間超えの作品もあるので。週に数本配信されることもあり、月間どころか日刊ペースのリリースに驚いていました。基本ソロでやる仕事を、週一のアニメのごとく提供するのがとんでもないなと。
2020年のまとめでひらめさんの「遠距離&近距離あまとろエッチ」を1位に選んだんですが、1年後に「催淫クリニック」ですよ。進化のスピード早すぎないですか(もちろんあまとろエッチも名作)。ファンの方は多忙ぶりが想像出来ると思いますが、いつでもさわやかなのがまたすごすぎて。出演数が多いのは嬉しいけど、体や心の健康に気を付けて活動して欲しい気分になりました。
選んだ作品はストレートに甘々やハピエンは少ないかもですが、個人的には「椿三兄弟」以外はハッピーのつもりです。私の中では「催淫クリニック」も「痴愛エクスプレス」もハピエン扱いなので(大分感覚が麻痺しています)。去年より購入数が増えて正直聞けてない作品もありますが、今のご時世もあって聞く機会はわりとあった方かと。買い過ぎに注意しつつ、今年も音声作品を楽しんでいきたいです。