偏愛シチュエーション

18推CD、同人音声の感想ブログです。内容にふれているため自衛お願いします。

SEX DRIVE~私の可哀想な化粧師・黛愁悟~(CV:テトラポット登)

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ステラワースの人気シリーズ、SEX DRIVEの3作目。元相棒で元恋人だった化粧師と、体を張って任務に挑むエージェントのヒロインのこじれた恋愛とセックスを描いた作品です。

 

舞台は日本ながら、成人済みの女性が稀に発症するイクセスフェロモンという謎の奇病が存在する世界。発症した女性は発作が起きるとフェロモンを放出、男を欲情させてしまうため職場にいれなくなるなど、社会から冷遇されていました。患者の女性達を採用し保護する「シノワズリ」という企業があり、ヒロインは諜報部隊の一員でヴィーナと呼ばれています。彼女達の特性を活かし、情報収集やハニートラップを請け負うのが業務内容。

 

シノワズリのエージェントであるヒロインと、テトラさん演じる黛愁悟(まゆずみ・しゅうご)は二年前まで相棒であり、恋人でした。現在愁悟は現場を退いており、メイク兼スタイリスト。ヒロインは仕事でターゲットである男性に接近、必要ならばセックスもする任務についており、仕事前に愁悟にメイクしてもらう関係。愁悟は軽快な調子でヒロインに話し掛け、彼女にメイクを施します。メイクを終えた後、愁悟はいつものと言いヒロインにスカートをたくし上げるよう指示、彼女の下半身に舌を這わせます。ヒロインは「不感症かもしれない」と愁悟に告白、任務前に彼に奉仕してもらい、感度を上げてから出発するのが日課になっていたのでした。

 

二人が何故バディを解消し、恋人としても別れたのかーそれは二年前に起きた事件が発端。任務で潜入捜査をしていた際、発作を起こしたヒロインに抑制剤を飲むよう愁悟は指示、彼だけでターゲットの部屋に行くことに。別室でヒロインは待機、発作がおさまるのを待つ予定だったのが、敵が愁悟に迫っているのを察知した彼女は部屋を出てしまいます。男の気を引こうとヒロインはフェロモンを使おうとしますが、敵に捕まり襲われることに。駆け付けた愁悟が目撃したのは、男に犯されるヒロインの姿。その後、愁悟は心を病みヒロインはバディを解消し、彼女一人で任務にあたるようになったのでした。

 

ヒロインの今のターゲットは金持ちの御曹司で、彼の愛人になり情報を引き出しているところ。ある日御曹司に寝取られプレイを要求され、シノワズリの所長は寝取る役に愁悟を指名します。文句を言いつつ、任務を引き受ける愁悟。御曹司が見ている前でヒロインを抱くことになり、男や彼女への嫉妬や苛立ちが隠せない様子。事後退室しヒロインを御曹司に引き渡すはずが、愁悟は彼女の手を引きその場から逃走します。

 

元恋人にして元バディの設定で、破局のきっかけが任務の失敗とヒロインが襲われたこととか序盤から重いです。現場を退き今はメイク担当で、ヒロインの求めで奉仕したり生殺し状態が洒落にならない。ヒロインは今でも愁悟に気があるものの、関わると彼が事件や傷と向き合うことになるわけで、一歩踏み出せない印象。愁悟は自分をヒロインが寝取られて興奮する変態と言いますが、本音を隠すための嘘で自虐が痛いです。ヒロインが気持ちを伝えたくて愁悟に抱かれようとしても、それすらも淫乱だからと受け取られてしまうのが地獄すぎる。

 

前二作は設定は若干複雑だけどストーリーはわりとシンプルで、失礼ながら内容優しめのルジュノワのように思っていましたが、今回ガラッと印象が変わりました。ヒロインの襲われた過去や、その事件がきっかけの破局からして不安要素満載です。ヒロインが進行形でセックスありの任務についていたり、ターゲットの前で寝取られプレイするとか、いつ爆発してもおかしくない状態。セックスを武器にターゲットの男をコントロールしていると思いきや、愛人どころか性欲処理に利用されているだけに見える粗末な扱いを受けていたり、あまりにも過酷。それを知った愁悟からきつい仕打ちを受けたり泥沼です。当然ながら愁悟との仲も険悪で、結ばれても淫乱呼ばわりされたり怒鳴られたり、気持ちが通じ合うのは最後の方だけで甘さはごくわずか。一応ハッピーエンドになるもののヒロインが仕事を辞める展開はなく、愁悟の葛藤と嫉妬を思うとあまりハッピーとも言えない気が。セックス絡みの仕事をするジレンマやリスクから逃れられないのが、やっぱり悲惨。

 

特典はステラで前日譚を聞きました。発症する前はモデルをしていたヒロイン、猛アタックしていたのは愁悟の方で、彼女は引き気味だったのが意外です。この頃は二人とも冗談交じりで明るく、面と向かってエッチしたいと言ったり、本編とは異なりコミカルな雰囲気。ヒロインがはじめて発症したのが愁悟といる時で、なし崩し的にセックスしそうなところを耐えたとか、本気度の高さが伝わってきます。その後の試練を思うとしんどいものがありますが、こちらは同シリーズの他作品に近い作風で楽しく聞けました。

 

ちなみにCD版の音量バランスが極端なため(場面によって音が小さかったり、逆に大きかったりする)、期間限定でステラワース店頭や郵送でディスクの交換対応を受け付けています。交換希望の方は、公式アカウントやステラワースのHPのチェックをおすすめします。