偏愛シチュエーション

18推CD、同人音声の感想ブログです。内容にふれているため自衛お願いします。

心憶え‐よどみ‐(CV:冬ノ熊肉)

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ステラワース発高校時代好きだった同級生と再会、仕事も一緒にすることになってしまったヒロインと彼の恋とエロを描いた作品。ゆらぎとよどみの二作品を同時リリース、ハピエンとバドエンに分かれる仕様で、こちらはバドエン盤。強引なエロで作風は暗めと、ゆらぎと対を成す作品です。どちらか片方を聞けばいいというのではなく、双方がお互いを補完する作りのため、二枚同時購入推奨です。天野ちぎりさんのジャケ絵から同じくステラワースの名作、茶介さんの「男ともだち」を思い浮かべました。タイトルコールからして「男ともだち」感があって期待が高まりました。

 

ヒロインは仕事に追われ、恋人と別れたところ。身も心も疲れきったヒロインは、一時実家に戻ることに。参加した高校の同窓会で初恋相手だった作草部慶太(さくさべ・けいた)と再会、酔った勢いで彼に抱かれてしまいます。はずみで関係を持ってしまったものの、ヒロインは慶太とセフレになるのは嫌な様子。ヒロインの釣れない態度に苛ついた慶太は、再度彼女を抱こうとします。奉仕を要求したり、強引に攻めてくる彼。一夜の関係のはずが執着心を見せ、写真撮りたいとかヒロインへの嫌がらせなのか。暗いSっ気のある声で攻められることに。

 

その後、仕事で偶然再会する二人。同じプロジェクトを任された二人は一緒に仕事することになるものの、ヒロインは浮かない表情。慶太が協力し合おうと告げるも、ヒロインは彼を作草部さんと呼び完全に他人扱い。慶太は内心怒りを感じつつ、ビジネスパートナーとして割り切って接することにしたよう。後日夜遅くまで二人で仕事をする際も敬語で話したり、壁を感じます。資料が必要なため、地下の倉庫に二人で行くことに。自分を頼ろうとしないヒロインに苛立ちを覚えた慶太は、以前会話に割り込んできた彼女の同僚は元彼なのでは、と問い詰めます。ヒロインは否定するも当たりだったようで、ここで元彼とセックスしたのか、とかあんまりな質問が。先日のセックスのことを口にし、ヒロインを挑発する慶太。感じてないならスカートをまくってみせてと言われ、仕方なく下着を見せるヒロイン。罪悪感があるのと、追い詰められたせいで慶太の言いなりになっています。慶太に奉仕を要求され従うヒロイン、色々悪く言われつつ興奮が抑えられない様子。事後、ヒロインにきつく当たるも彼女を気遣ったり、その気がないならここまでするなと言ったり、内心は複雑なようです。

 

その後、慇懃無礼で険悪な態度ながらヒロインをいたわったりと、仕事中毒の彼女を心配する慶太。ゆらぎで話していた高校時代のエピソードが再現され、当時の様子を知ることが出来ます。実際は両思いだったのにすれ違うさまがもどかしく、今でも慶太に恋心があるのが切ないなと。

 

よどみの方が暗めの作風ですが、ヤンデレというほど病んでいなくて、ゆらぎと大きな違いは感じず。黒いというより、グレーぐらいに感じました。仕事をしすぎるヒロインを気遣ったり、終盤近くまで純愛を感じるあたり、決定的な差はあまりなかった気が。ヒロインが慶太に冷たくしたり、すれ違いがあったりと、過去の思い出と相まって悪い方向に行ってしまうのが今作の印象です。ゆらぎはハピエンになりましたが、ほんのわずかなことでよどみに行く可能性もあり、ゆらぎも結構危ういバランスで進んでいたんだなあと。慶太の複雑な性格や、ヒロインの仕事熱心で素直になれない気質のせいでぎくしゃくする関係がスリリングです。

 

特典はステラで、よどみの後日談「いつか、きっと」を聞きました。休日、慶太の部屋で仕事の打ち合わせをする二人。慶太におもちゃを仕込まれ、体が反応してしまうヒロイン。聞くと体の関係になったものの付き合うことはなく、会うたびセックスしていて、今の関係はセフレっぽい様子。ヒロインは体に道具を仕込んだままコンビニで買い物、レジで会計してと指示され我慢しつつ従うことに。部屋に戻りセックスする二人、歪みつつもヒロインへの熱愛が止まらない様子の慶太。謝りながら興奮したとか、複雑な内面は相変わらず。言葉で意地悪く攻めてくるのがエロかったです。

 

ビジネスパートナーであることが作品にも色濃く影響していて、気が狂うほど男性キャラクターが暴走することはない感じ。ゴムなしでしたのは本編終盤だけで、理性が残っている印象です。ヒロインを無理矢理自分のものにするも、こんなことになってしまったことを後悔したりと、良心があるのが切ない。希望的観測ですが、ヒロインが慶太を許して体だけの関係から抜け出せたらいいなと思いました。