偏愛シチュエーション

18推CD、同人音声の感想ブログです。内容にふれているため自衛お願いします。

心憶え‐ゆらぎ‐(CV:冬ノ熊肉)

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ステラワース発高校時代好きだった同級生と再会、仕事も一緒にすることになってしまったヒロインと彼の恋とエロを描いた作品。ゆらぎとよどみという二作品を同時リリース、ハピエンとバドエンに分かれる仕様でこちらはハピエン盤。天野ちぎりさんのジャケ絵といい、同じくステラワースの名作、茶介さんの「男ともだち」を思い浮かべました。タイトルコールからして「男ともだち」感があって期待が高まりました。

 

ヒロインは仕事に追われ、恋人と別れたところ。身も心も疲れきったヒロインは、一時実家に戻ることに。参加した高校の同窓会で初恋相手だった作草部慶太(さくさべ・けいた)と再会、酔った勢いで慶太に抱かれてしまいます。その後、仕事でまた出会うことになり驚く二人。ヒロインは慶太がこのことを仕組んだのではと怪しんでいるようですが、仕事での再会は偶然と言われます。ヒロインも慶太もあの夜のことを気にしていて、慶太は普通の友達に戻るかと提案、協力し合う約束をすることに。親睦を深めるため、慶太に誘われ食事に行くヒロイン。会社の話が弾む二人、ヒロインの会社は堅い社風で、社内では恋愛禁止とのこと。ヒロインが慶太を警戒したのも、そのためだったのでした。ビジネスパートナーとして協力すると言いつつ、慶太はヒロインを気にしている様子。

 

プレゼンのため、買い出しをするべく休日会う約束をする二人。買い物途中、雨が降り出し公園で休憩することに。雷に怯えるヒロインを励ます慶太、彼女に上着を着せ身を寄せ合うことに。雨に濡れたストッキングが気持ち悪いだろうと脱がせる慶太、話し方が明らかにセクシャルな印象。ヒロインの足にキスして、下半身の匂いに気付きそこに舌を這わせる彼。ヒロインが達するところまでして、我に返った慶太はヒロインに謝罪します。高校時代の話題に触れ、その頃から自分は変わってないと反省している様子。高校生だった頃、雨の日バス停でヒロインにキスしたことを話す慶太。その時、ヒロインは友達が慶太のことを好きと話したと言います。慶太は傷つき、ヒロインを恨んだそう。友達への配慮からの態度だった、と一応飲み込んだと複雑な胸の内を聞くことに。今でもヒロインに好意があるけど仕事があること、困らせたくないから今はただの仕事仲間になると言う慶太。プロジェクトを終わらせてから告白すると宣言、ヒロインへの気持ちの大きさが伝わってきます。プロジェクトは成功、後日疲れで仕事を休んだ慶太を心配したヒロインは、彼の家へお見舞いに行くことに。

 

序盤や途中にエロを挟みつつ、全体的に真面目な作風でした。大人の男女を描くはずが、エロや恋愛比率高めでキャラクターが子どもっぽくなりがちなこのジャンル、仕事への姿勢や話題を多く盛り込み、それを避けることに成功していると思います。心の中ではヒロインのことが気になって仕方ないのに、邪魔したくないと線引きする男性キャラクターが好感触。友達を気遣うヒロインの気持ちを理解しつつ、優しさに惚れたのに憎く思ってしまう自分が嫌だったとか、平面的でないキャラクター造形が良かったです。

 

「男ともだち」を思い浮かべるシーンもいくつもありました。二人で食事に行ったり、ヒロインが慶太の家に行ってお風呂エッチするところとか。付き合ってない男女が肉体関係を持ちつつどう展開するか描く構成は、最早ステラワースの伝統芸のような。今回は仕事仲間でもある男女ということで、よりアップデートされた内容になっていたと思います。熊肉さんによる、アラサー男性の自然な声と演技も良かったです。