偏愛シチュエーション

18推CD、同人音声の感想ブログです。内容にふれているため自衛お願いします。

執事のいる生活スペシャル!~禁欲執事・火織~(CV:一条ひらめ)

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同人サークルmonoBlueの人気シリーズ「執事のいる生活」第二弾作品である2014年の火織編をリテイク、おまけトラックを大幅に追加したスペシャル版。第一弾の新人執事魅月に続き、今回はベテラン執事火織(ひおり)がメイン。父も執事で、子どもの頃から執事になるべく育てられた青年が相手で、恋と禁欲に悩む日々を聞くことが出来ます。セールで対象になっていたのをきっかけに、執事シリーズはこの作品から聞き始めました。

 

一条ひらめさん演じる執事・火織はお嬢様のお世話係。執事ながら添い寝を命じられ一緒のベッドに入り、耳のマッサージやハグをしたりと主従関係を超えているような。ヒロインと火織は長い付き合いらしく、ヒロインから甘えるのが習慣のようです。性的な関係ではないようですが、耳元でささやく声の甘さが普通じゃないんだけど。

 

別の日の夜、ヒロインの部屋に添い寝をするためやって来た火織。ヒロインの今夜の要求は、添い寝だけではないとのこと。二人の間では共有事項のようですが、何をして欲しいのか口にするよう火織に促されます。気持ち良くしてという指示で、ヒロインの耳を舐める火織。体の関係はないのかと思いきや、ヒロインからの求めで性的な奉仕もするよう。ヒロインの胸を触ったり下半身に奉仕したり、ねっとり甘い声でゆっくり蕩かされます。ヒロインが達するところまでして終了と、本番はなしなのか。火織の下半身は反応しているものの、自分のことはいいとのこと。新しく入ってきた執事・魅月の評価をヒロインが尋ねると、新しいお世話係は必要なんでしょうかと火織から逆に質問が。ヒロインに従順かと思いきや、何か思うところがあるようです。

 

ある夜の添い寝の際、添い寝以外のことはいいのかとヒロインに聞き、夜の営みはと言葉を濁す火織。一つのベッドに二人で横たわり、眠れない火織は独り言をつぶやきます。最近後輩の魅月がヒロインと仲良さそうにしているのが気になる、ムラムラすると本音が。自分を慰めようとするも踏みとどまり、魅月もいずれお嬢様とするんだろうなとこぼします。何がしたいの、という声にセックスがしたい、お嬢様にぶちこみたいと赤裸々な欲望が。質問の主は言うまでもなくヒロインで、押し殺してきた本音を白状することに。今までの冷静で穏やかな態度はどこへやら、お嬢様のことが好き、お嬢様とセックスしたいと声を荒らげる火織。ヒロインの求めで奉仕するのは当然として、自身の欲望で本番するのはいけないことだと思っていた、後輩に嫉妬していたと告白。気まずくなって部屋を出て行こうとする火織に、キスを求めるヒロイン。彼女の気持ちを知った火織は、はじめてヒロインを抱くことに。

 

余裕があるように見えた火織ですが、実際はかなり溜まっていた様子。ヒロインに触られてすぐ達してしまったりと、興奮が抑えられない火織。聞くと一人ですることさえなかった、妄想でもお嬢様を汚せなかった、と男である前に執事であることが障害になっていたようです。奉仕はしてもキスはしたことがなく、ヒロインとはじめてのキスをすることに。忠誠と愛を誓うキスを、と今一体何時代なんだ。はじめてのキスで感極まって涙を流すとか(火織が)、純愛がすごいよ。とは言え今まで奉仕はしていたため、もしもの時用にゴムは持ち歩いていて、やっぱり意識はしてたんだなあと。昨日までの余裕ある忠実な執事の仮面が剥がれ、熱愛と興奮のあまり抑えが効かない濡れ場が聞けます。

 

執事としての仕事は完璧で、忠誠心も高くずっと一緒にいた男性との恋とエロを描いた内容です。本番なしで主の求めがある時だけ添い寝と奉仕とか、男性にしてみれば生殺し状態だったのでは。大人の余裕かと思いきや、内面はそんなことはなく恋心と性欲で悶々とする姿にめっちゃ萌えました。魅月の話をしきりに振るヒロイン、火織の一方通行ではなく、ヒロインも本音を引き出したかったんだろうなと。火織が告白するシーンでは「その顔が見たかった(悪い顔)」という気分になりました。

 

お嬢様設定のヒロイン、シリーズ共通のヒロインとなっています。誰を選ぶかで分岐発生ではなく、複数の執事と恋もエロも同時進行という設定が珍しく感じました。現在は女性向け音声も数多くありますが、最初から複数プレイありの作品は除くとして、複数の男性キャラクターかけもちは少ない気がします。そこが美味しい点であると同時に、リスナーがモヤる点かなと思いました。なまじ執事たちが非常に一途で献身的な分、申し訳ない気分になるというか。魅月の存在なしでは火織との進展もなかったんだろうけど、恋が成就したからといって独占出来るわけじゃないのが切ないなと。設定上仕方なくとか、男性キャラクターに迫られてではなく、ヒロインの意志で同時進行なのが今でも稀有に感じます。

 

おまけトラックは魅月編同様、本編なみのボリュームで非常に豪華。朝から夜まで火織に癒してもらえます。落ち着いた大人の声で優しく囁かれ、エロパートじゃなくても色っぽいという。インソムニア不眠症)パート多めで、普段冷静な火織の本音が聞けるのが美味しいです。魅月編のように旅行に行ったりする展開はないのですが、火織相手だと彼の本音を引き出すことの方が肝心なので、セックスで熱くなるのがご褒美かなと。魅月編ではヒロインがSっ気強めで女王様っぽいのに対して、火織相手だとS寄りの展開は少なめ。リードされたいなら、火織編の方がすんなり聞けるかなと思いました。作品の存在は知っていても未体験の方が多いと思うこのシリーズ、もっとたくさんの方に聞いていただきたいです。