偏愛シチュエーション

18推CD、同人音声の感想ブログです。内容にふれているため自衛お願いします。

例えばこんな出逢い方-select東文寺志乃-(CV:椎名春人)

同人音声サークル「サークル夜市」のシリーズ第二弾。2017年の第一弾、辰巳令編以来の新作。というか以前、辰巳令編の記事に単発ものと書いた後、新作が出たのでびっくりしました。第一弾の男性キャラクターはAV俳優、こちらは女性経験がない作家と対照的で作風もコメディ寄り。

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ヒロインは小説家志望の女性。ある日、面倒を見てくれている男性編集者から提案が。精神修行と称して、とある小説家の元にアシスタントとして行くことを勧められます。渡された資料を見たヒロインは快諾、売れっ子作家・東文寺志乃(とうぶんじ・しの)の家に通うことに。東文寺はメディア露出がない作家で、人物像は謎に包まれていました。マイペースに振るまうヒロイン相手に、東文寺は何かとつっかかってわめいたり、人気作家のイメージから程遠い印象。東文寺は自らを偏屈と称し、人嫌いでヒロインがアシスタントで来ているのも迷惑がっている様子。東文寺はヒロインの小説に恋愛描写が非常に多いのに対し、自分はそれが苦手と話します。経験を元に書けばと言うヒロインに彼は女性と付き合った経験がない、あと数年で魔法使いになるという言葉が。神経質なしゃべりですがヒロインの小説の突き抜けたエネルギーは認めていて、真面目にコメントされます。


別の日、東文寺はスランプで悩んでいました。困っているのは以前言っていた恋愛描写。原稿を見たヒロインは良くないとコメント、編集からもダメ出しを食らっていて散々な様子。何事も経験とヒロインは原稿のため疑似デートをすることを提案、東文寺を外に連れ出します。変なマスコットに感激して買いに走りそれをヒロインにプレゼントしたり、おしゃれなカフェであんこのお菓子や緑茶がないと文句を言ったりズレてます。人と話すのが苦手でスーパーの店員と話すのがやっと、という彼に店員を呼ぶようヒロインは指示。したくないと何かにつけて文句を並べ立て、めんどくさい作家だなあと。ヒロインにうながされ公園の池でスワンボートを漕いだりして、体力がない東文寺が途中バテてヒロインが漕いで暴走、係員に救助されたりとこの二人は一体何をやっているの。


後日、近くのバーへ食事に行こうと東文寺から誘いが。お酒が入りすっかり出来上がった様子の彼。ヒロインにおつまみや甘いものをどんどん食べるよう勧め、ハイになってます。大事なことを君に言わなければならないとしゃべりつつ、飲みすぎです。取り留めない会話の途中、洋菓子が好きなんじゃない君が好きと言って眠ってしまいます。次の日、東文寺の告白をヒロインが指摘すると、記憶がないという返事が。自覚がないまま告白していたことに東文寺はいたくショックを受け嘆きます。ヒロインの気持ちを聞かずに進めようとしてしまった、嫌だったら他の先生のところに行ってと猛省、脳内で勝手に話が進んでいる様子。対してヒロインは告白を受けますと答え、思いもよらない言葉に彼は驚きつつ喜びます。付き合うことになった二人、今度は疑似ではないデートをする約束を交わします。

 

 

アシスタント先の作家と行動するうちに恋心が芽生えて、疑似も含めて何度もデートして結ばれる乙女系らしい流れ。なのに正統派に聞こえないのは男性キャラクターがこじらせててセリフ量がとても多く、屁理屈言ったり話が脱線したり高笑いしたりと三枚目に聞こえるしゃべりのせいかと。偏屈で神経質だけど根は真面目で純情、経験して考えを改めたり柔軟な面も。文学青年かつサブカル好き(つまりオタク)で、堅いように見えて煩悩多そうに感じました(笑)。濡れ場はいたわりと優しさに満ちていて、自分の快楽よりヒロインが辛くないように気遣うところは大人で、ヒロイン大好きだなあと思いました。

 

おまけと称した御礼トラックは、なんと50分超え。本編の後日談にあたり、実質第二部。人嫌いの東文寺がサイン会に引っ張り出されるエピソードで、見返りはヒロインがなんでもお願いを聞くこと。東文寺の要求は「僕にもさせろ」、つまり彼の気が済むまでヒロインを攻めること。聞くとヒロインが東文寺に奉仕することはあっても、恥じらいゆえ東文寺にされるのは拒否していたのだそう。文学寄りの古風な言葉で、ねちっこくしつこい実況と奉仕を受けます。隠語連発、ガンガンスピーディーに攻める体育会系とは真逆の、ゆっくり時間をかけて言葉と奉仕でなぶってくる文系のセックスが新鮮。つい先日まで未経験だったことが信じられない執拗さに驚き。先生、実はポテンシャルかなり高くないか。気だるげでミステリアスなしゃべりが椎名春人さんの真骨頂で、彼も椎名さんのキャラクターだなあと思いました。