偏愛シチュエーション

18推CD、同人音声の感想ブログです。内容にふれているため自衛お願いします。

××男子と愛し愛された話(CV:麻生修也)

同人サークル・ココロリウム発のDL作品。援助交際をやっている男子高校生とネットで知り合い、やりとりする内容です。

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ストレス発散のため、ネットで一夜限りの相手を探していた社会人のヒロイン。ある日、ネットで男子高校生が援助交際の相手を募集しているのを見つけてしまい、驚きコンタクトを取ることに。ラブホで待ち合わせし、現れたのは涼(りょう)という少年でした。真面目な印象の彼に驚きつつ、あなたを捕まえると告げるヒロイン。涼は何回も援交をしているとのことで、ヒロインにセックスする気がないと聞き戸惑い気味。この関係は秘密にすれば大丈夫、と誘いをかけてきますがヒロインは拒否。援交を辞めるのは現状無理、買い占めてくれるなら他の人とはしないと言う彼。俺のこと買ってくれますかと言われ、放っておけないヒロインは涼を買うことを決意。 


それからヒロインと涼の奇妙な関係が始まることに。待ち合わせして、二人でヒロインが住むアパートへ向かいます。何度も会っていても礼儀正しく、低姿勢の涼に普通に仲良くすればいいのにと言うヒロイン。話題は涼の援交の経歴について。今まで十人以上相手にしてきて男性もいた、みんな一回きりで継続して会っているのはヒロインだけとのこと。理由を聞かれ、お金欲しさしかないという答えが。何度も誘いをかけているのに、のってこないヒロインに苛立っている様子の涼。「今日はもうしよう、俺だって限界です」と迫られることに。顔を近づけられ、自分からキスしてしまうヒロイン。声を出しちゃだめと言い、指で徐々にヒロインの身体を触り焦らしてきます。かわいくさわやかな声でお姉ちゃん呼び、たしなめられつつ敬語責めされ、欲情を抑えられないヒロイン。身体を隠したがるヒロインの手足を拘束、涼も興奮を抑えられなくなり最後まですることに。


その後、雨が降る夜にヒロインの部屋を涼が訪ねてきます。涼は先日ヒロインを強引に抱いたことを謝罪。自分を嫌いになってお姉ちゃんと会えなくなるのは嫌、否定されたら生きる意味ないとか重い言葉を口にします。涼は生きづらさを語ります。中学生の頃から両親が不仲で家に居づらいこと、学校に友達はいないこと、高一で始めたバイトでひどい目にあったこと。体を壊しバイトを辞め、その後援交を始めたと言います。そこでは自分を必要としてくれる人がいると感じたのだそう。今日家を飛び出しここに来た理由は、両親から心無い言葉をぶつけられたから。援交で居場所があるように感じた面もあるものの、客が自分を誰かに見立てて利用していることも理解していて、たまらなくなることもあると言います。本当に欲しかったのは自分を必要としてくれる人で、ただ一緒にいて優しくしてくれる人でした。ヒロインは涼を抱きしめます。今まで辛い目にあってさんざん傷ついて、それでも自分の弱さや甘えを許せず一人で耐えてきた彼。うちにいたくない時はこっちに来ていいですかという涼の言葉で、そこから援交とは異なる関係になったのでした。



涼にお祭りに行きたいと言われ、二人でお祭りへ。ヒロインは同級生だった男子とばったり再会。音声だと分かりづらいのですが、出身校の教師が教え子の女子生徒と援交した話を聞くことに。涼は自分たちが援交がきっかけで出会ったことを気にしていて、後ろめたさを感じている様子。見かねたヒロインは涼を励まそうとしてか、神社の境内に彼を連れていき行為に及びます。


男子高校生にオラオラ攻められて快楽堕ちしそうな印象のタイトルですが違いました。重さはあるけどヤンデレでもなく、すごい純愛作品です。男性キャラクターの複雑な心情が聞けます。まとまらないたくさんの言葉を重ねて、なんとか自分の気持ちを伝えようとするところがリアルな印象。純粋かつ繊細で、自分のことも他人のこともよく見える彼が痛々しく感じました。好きだからヒロインが世間に悪く言われるような関係は続けられない、利用や依存、性欲で繋がることを良しとせず、愛情で繋がりたいと言う涼の言葉がまぶしいです。麻生修也さんの声もキャラクターを演じているというより、涼本人といった印象で感情を揺さぶられました。過激なタイトルとは裏腹にエロも聞きどころだけど目的ではなく、18禁音声の逆を行く作りで真面目な作品でした。


音声の他に台本や設定、イラストや動画も同封されていて非常に充実しています。動画はおまけ程度ではなく、序盤からラストまで音声付きで一つの作品になっています。涼の心の声も字幕で表示されます。濡れ場描写は神社でのシーンのみで、エロより感情描写中心の流れ。淡い色彩で手書きタッチの、温かみのある絵がみずみずしいです。目線の動きや色合いの変化に、涼の心の動きが想像出来る素敵な動画です。