偏愛シチュエーション

18推CD、同人音声の感想ブログです。内容にふれているため自衛お願いします。

イジメラレ体質(CV:茶介)

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新レーベル蜜月の第一弾作品。ティーンズラブコミックスの音声化に特化したレーベルとのことで、ころめさん原作のマンガがCD化されました。正式タイトルは「イジメラレ体質〜お見合い相手の太い指でイ…ク…〜」。声は茶介さん。

ヒロインは失恋続きのOLで27歳という設定。結婚を急かされていて、親の勧めでお見合いをすることに。待ち合わせに現れた相手は、元同級生でいじめっ子だった蟹田京介(かにた・きょうすけ)。彼は中学の三年間クラスが一緒だった男の子で、ヒロインを何かにつけてからかったり、いじめたりしていました。久しぶりの再会なのに家庭を持った方が都合がいい、結婚出来れば誰でもいいんだろ、とあんまりなことを言う京介。お前なら扱いやすいと思ったとか、大人になってもいじめてきます。お見合いの話を受けた際、相手が誰なのか確認しなかったヒロインに腹を立てているようです。復讐心を刺激されたヒロインは、惚れさせてから盛大に振ってやろうと付き合うふりをすることに。

 

お見合いの席では冷たい印象だったものの、しばらく付き合ってみると京介の色々な面が見えてきます。メールはマメで、ヒロインの体を気遣ったりと好かれてるのかなと感じる空気。宝石店にヒロインを連れて行き、好きなアクセサリーを選んでと言う京介。罪悪感で申し訳なくなったヒロインは京介の好意を拒否、付き合いはなかったことにしてほしいと言います。最初京介がからかっているのかと思った、それなら自分は騙そうと思っていたと。京介が本気なのを知り、辞めたいと告げるヒロイン。二人は店を後にし、京介はヒロインを家の前まで送ることに。家に入ろうとするヒロインを京介は呼び止め、「騙した罰だ」と言いキスをします。身体のあちこちを触られ、服も脱がされ乱れるヒロイン。京介の指に感じてしまい、翻弄されます。京介はヒロインに謝罪し、嫌だったら断ってと頭を下げます。京介に惹かれているヒロインは前言撤回し、京介と付き合う決心をすることに。

その後、何度もデートして身体も結ばれ順調そうに見えた二人。会うとセックスばかりして、肝心の結婚話が進まないことにヒロインは焦りを感じ始めます。抱かれることを避けるため、京介と距離を置くように振るまうヒロイン。京介はヒロインの気持ちが分からず、苛立ったり怒りをぶつけるようになります。

 

 

原作第一巻を一通り音声化していて、二人の恋愛模様を聞くことが出来ます。原作に忠実な展開でありつつ、シチュエーションCDに合わせた仕様になっています。京介以外のキャラクターは出てこず、男性キャラクターのモノローグはなしと臨場感ある作り。TLコミックスの濡れ場再現は、原作そのままだと一回ごとが短くなりがち。原作の流れに合わせつつ実況が入ったり、若干長めになった印象です。商業ではあまり聞かない、フィニッシュの音が入っていることに驚き。原作の見どころは繊細な感情描写と、コミュニケーション不足によるすれ違いだと思います。が、シチュエーションCDでこのテーマを描くのは難しいような。ヒロインが何を考えているのか分かりづらい、神経質で怒りっぽい男性キャラクターに好感を持ちにくいという点が浮かび上がってきました。マンガ原作のCDはあまり聞いたことがないのですが、マンガとシチュエーションCDはあまり相性がいいジャンルではないのかなと思います。マンガは事件が起こって盛り上がるのに対して、シチュエーションCDは何が起こるかよりも男性キャラクターと近い距離でいかにコミュニケーションが取るかの違いなのかなと。いちゃいちゃも多いはずが、衝突が多い分いい印象を持ちにくいのがなんとも損している気が。原作再現よりも彼氏の家でお泊りや旅行とか、ストーリー的には起伏が少ない、いちゃいちゃ多めでほんわかした内容の方がシチュエーションCDには適しているように思います。尺を使い切り、CDに合うようセリフが工夫されていたりとレーベルのやる気が感じられる分、もったいない気分になりました。