偏愛シチュエーション

18推CD、同人音声の感想ブログです。内容にふれているため自衛お願いします。

あやしの花恋愛譚Ep.1 智編(CV:冬ノ熊肉)

あやしの花恋愛譚_Ep.1 智編 / 冬ノ熊肉

www.dlsite.com

ツナボニコレクションズの新シリーズ第一弾。幸せになれるという花をめぐる物語で脚本はかしわさん、声は冬ノ熊肉さん。作品紹介見てかしわさんっぽくないと思ったら、原案が別の方なんですね。


幸運を運ぶと噂される、フォーチュン・フラワーを販売する会社に勤務するヒロイン。フォーチュン・フラワーは芸能人がトーク番組で紹介したことにより脚光を浴び、注目されている花。茶介さん演じる会社の社長は特にそのことを喜ぶ様子もなく、売れなくてもいいとかマイペース。君の後輩が来たよと社長に指摘され、やって来た青年は石動智(いするぎ・とも)。智はヒロインの高校時代の後輩で、職場の近くで再会して以来友達付き合いをしている仲。彼は駆け出しの俳優で、代役を射止めた舞台のチケットをヒロインにプレゼント。舞台を見た後、食事しながら感想を聞かせて欲しいとお誘いが。社長には人のオーラが見えるとのことで、智からいい気が出ていると言います。陽の気は人を惹きつける、でもいい人ばかりじゃないと意味深な言葉を口にする社長。


約束の日、舞台を見た後食事をする二人。芝居の話をしつつ、ヒロインの会社が販売している花に興味がある様子の智。映画のオーディションに受かりたいから、花を買おうかなと言います。親に罪滅ぼしがしたいと言う智、いい子だねとヒロインが褒めると俺いい子じゃないよとおどけます。今不埒なこと考えてる、先輩の唇柔らかくて触ってみたいとか口説いてる?とりとめのないおしゃべりをしつつ、やっぱり花を買いたいと言う智。ヒロインは智に花を売ることに。

 

ある日、智から電話がかかってきて今から会えないかと聞かれ、ヒロインは彼の家に行くことに。最近仕事が増えてきたと言う智、パンフレットのモデルやCM撮影などで忙しいとのこと。智に運が向いてきたと言うヒロイン。智は大作映画のオーディションを控えていると言いつつ、浮かない顔。彼は今すぐ彼女になってとヒロインに告白。いきなりです。智は今の状態がすごくしんどい、全然嬉しくないと言います。ある人にオーディションの審査員に口を聞いてあげようか、と言われたとのこと。その見返りとして、相手と寝ることを要求されたそう。さらに演技力がいまいちとダメ出しされ、ショックを受けたと言います。メールで断ったけど、嫌がらせを受けたりしないか心配な様子。不安がる智をヒロインは抱きしめ、慰めます。抱きしめられたことで火が付き、好きなんだとキスされます。何度もキスをして、エッチしたいと言う智を制止するヒロイン。先輩まで俺を否定しないでと泣きそうな声ですが、今日はあの日だからというヒロインの言葉が。オーディションに受かってからとヒロインに喝を入れられ、二人は暫定的な恋人になることに。

 

オーディションを受けた智、彼が希望しているのは軍曹の役(軍隊が出てくる映画のようです)。二次審査が終わり、結果のメールが来て二人で見ることに。決まったのはスパイの役で、目の演技に狂気を感じたという評価が。希望した役ではなかったけど、合格を二人で喜びます。先輩のことが好きだから、トラップに引っかからなくて済んだと言う彼。俺が怖いのはあなたを失うこと、ヒロインとの再会は必然だった、とヒロインがいかに大事か語ります。智は今から解禁していいと聞き、ヒロインを抱きます。

 

男性キャラクターが俳優だったり、幸せになる花とかいつもと異なる雰囲気かと思いましたが、蓋を開けたらそこはかしわさんテイストの作品。人柄のいい男性キャラクターが描かれ、最後にドンと長い濡れ場があったりとらしい作風でした。先輩であるヒロイン相手に緊張しつつ、何度も体位変えたりとエロもしっかり。なのですが、個人的には今ひとつ話に乗れませんでした。男性キャラクターの話を聞くことで物語が進行し、ヒロインは傍観者の立場。オーディション前と後が連続して描かれ、真ん中のエピソードがなくすぐ結果が出た印象。仮の恋人になったかと思えば、すぐくっついて障害のない恋に感じました。智にとってヒロインが大事な存在であることは伝わったのですが、ヒロインが物語の内側にいないことが感情移入出来なかった理由かなと。智のキャラクターは女性向け作品としてはごく普通の青年といった印象で、良くも悪くも等身大(まっさらだから、どんな役にも染まるという意味も込められてそうですが)。熊肉さんの声は年下感ある、明るくクリーンな声でした。

 

アニメイト特典「夢のペルソナ」
智が出演した映画のキャラクターに夢の中で翻弄される内容。戦地で軍曹と出会い、いきなりがっつかれます(ヒロインは彼の婚約者の姿のよう)。ヒロインは建物内に逃げ込み、中にいた男にかくまわれることに。彼は軍曹の部下にしてスパイで、見逃す代わりに一発やらせろと迫ります。ゆるいしゃべりですが、抵抗するヒロインの服を破り恐ろしいことを口にしたりと、根っからのサディスト。夢だからなのか、めちゃくちゃな展開です。軍曹、スパイ、智の演じ分けが見事で熊肉さんの本領発揮です。夢の中での話に嫉妬した智は、朝からヒロインを抱くことに。最中もスパイの人格が降りてきて罵られるとか、本編と異なる感触でした。