偏愛シチュエーション

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Gastronomie2~ご主人様とメイドの美食倶楽部~緑川十影主催(CV:髭内悪太)

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Gastronomie2~ご主人様とメイドの美食倶楽部~ 緑川十影主催 [ニノヤ] | DLsite がるまに

ニノの人気シリーズ、ガストロノミーのまさかの第二弾。アプリゲームはすでにサービス終了していますが、続編がCDとDLでリリースされています。ファンのリクエストに応えて第一弾のCDも再発売と、人気の高さがうかがえます。

 

負傷し記憶喪失かつ身元不明のヒロイン、彼女は何故か食材袋に入れられ、ガストロノミーという会員制のレストランに運ばれてきた女性。各巻共通の設定で、誰のメイドになるかでパートナーやストーリー展開が変化する仕様になっています。この巻のヒロインのご主人様は牧師の緑川十影(みどりかわ・とかげ)で、一緒に働くうちに惹かれ合い結婚したという設定。第一弾の後日談にあたり、友人の依頼で軽井沢に訪れています。

 

冬の軽井沢は大雪が積もり、歩くのもままならない様子。十影は色々文句を言いつつ、見返りにここのジビエ料理を食べると意気込んでいます。別荘にひきこもって受験勉強している息子が悪魔に取りつかれたかもしれない、それを祓って欲しいという依頼で二人はやって来たのでした。玄関の扉が開き、中から出てきた夫人に丁寧に挨拶する十影、普段は口が悪いけど使い分けはしっかり。二人は割り当てられた部屋で、冷えた体を温めるべく夕食前に入浴することに。前巻の弓彦といい、このシリーズのメンズはヒロインとのお風呂大好きだな。

 

十影は先程夫人から聞いた情報を話します。依頼の対象は夫人の息子、冬彦という学生。受験前なのに成績が落ちたため、母親が心配して軽井沢の別荘で勉強させることに。最初は良かったものの、好きな女が出来たようで勉強が手に付かなくなったと言います。夜中に大声を出したり、地団太を踏んだりと様子がおかしい、悪魔が取りついているのではないかとのこと。真面目な話をしていたはずが、裸で肌を合わせているため欲情が抑えられない二人。そのままいちゃいちゃに突入し、浴槽の中で本番することに。事後、風呂から上がりドレスアップしてディナーへ向かいます。

 

ディナーの席で鹿の肉やきのこ、ワインなどその土地の美食を味わう二人。とは言え楽しんでいるのは十影とヒロインだけで、目の前で壮絶な母子喧嘩が繰り広げられ、せっかくのご馳走が台無し。暴れる冬彦を制止させるべく、声を掛ける十影。それでも母親に皿を投げたり罵倒したりと、聞かないため手荒な手段に訴えることに。食べ物を粗末に扱うなと怒り、胸倉を掴み少年相手に凄む十影。冬彦は怯えて泣き、説教すると十影は彼を連れ出します。ディナーはお開きになり、そこで解散となるのでした。

 

先程の喧嘩のショックのせいで部屋で落ち込むヒロイン、戻ってきた十影に慰めてもらった後、新たな情報を聞くことに。十影は予想以上に奇妙で、物騒な内容だったと話します。女絡みなのは聞いた通りですが、冬彦は彼女の名前を知らず直接会ったことはないと話したそう。退屈と勉強のストレスから、向かいの別荘の窓を双眼鏡で覗いていたというのです。そこには同年代の美少女がいて、若い男の愛人らしく倒錯した性行為を繰り返していたのだと。天井から吊るされたり、椅子に縛られたりとひどい扱いを受けていると言います。ある日窓際を覗くと彼女は手足をバラバラにされていた、と恐ろしい光景を目にしたと言う冬彦。怖かったが今日覗いたらまた彼女は男とセックスしていた、と不可解な内容に十影も戸惑っている様子。母親は幻覚を見ておかしくなったのではないか、医者に連れて行きたいが、もし真実だったら他人に知らせるわけにはいかない、と悩んでいるとのこと。調査のため、十影とヒロインは向かいの屋敷を訪ねる決心をします。

 

向かいの別荘で二人を出迎えたのは、教会のバザーによく来る高木という女性でした。彼女は十影の友人・亜蘭の母親の親友で、子どもの頃からよく知っている人物で、十影はしどろもどろ。こちらでも息子のタカシという少年に、受験勉強させるべく別荘に連れてきていると言います。家政婦もいるものの、彼女の年齢は四十歳とのこと。若い女性はおらず、冬彦の意中の相手が誰なのかは分からずじまい。タカシの部屋を盗み見たという十影、真相が分かったと告げ、今夜冬彦の部屋で真実を話すと言います。待っている間キッチンを借りパイを焼いていたヒロインに何故か欲情する十影、彼女にエロいことをするけど、ここ他人の家のキッチンなんですけど。第一弾同様、家以外での場所のエロを好むのは相変わらずなよう。のろけすぎやぞ。 

 

夜冬彦の部屋で、十影立ち合いの元向かいの部屋を覗くことに。そこで向かいの別荘の真実を聞くことになります。真相はここでは伏せますが、受験生男子が別荘に閉じ込められたゆえの出来事で、なるほどなあと思いました。事件を解決した十影は心置きなくディナーを堪能することに。さらに部屋でヒロインを美味しくいただき、二人は熱く楽しい夜を過ごすのでした。

 

ガストロノミーは第一弾、第二弾ともに大河原弓彦編と、緑川十影編を聞いています。十影編は第一弾でも、訪問先での依頼とエロという内容でした。こちらもミステリー要素ありですが、情報量が多く難しかった一つ前の弓彦編とは異なり、すんなり聞けました。怪しさを漂わせつつ蓋を開けたら実は、という内容がガストロノミーらしいコメディで聞きやすかったんだろうと思います。十影編のヒロインは、個人的に料理上手で甘えたの印象があります。十影の男らしく包容力あるしゃべりのせいもあるのか、ご主人様のキャラクターによってヒロイン像にも変化があるのかなと思いました。髭内さん、久しぶりに聞きましたが深みのある低音で、それでいて甘さもある声と相変わらずエロかったです。この作品もラストのオチが効いていて、夢魔の話と青少年の性欲の話と今回の事件とリンクしていて、ライターさんの教養の深さにすご、となりました。

 

ステラワース特典は、教会に戻ってからの後日談。教会での信者相手の礼儀正しい善意あるしゃべりから、仕事が終わり口が悪くなる不良牧師ぶりは相変わらず。欲しかったパンを子どもに全て持っていかれ、悔しがる展開まで第一弾と同じ。ここでも教会で行為に及び、ヒロインが履いているタイツに興奮したりとフェチがうかがえますね(苦笑)。事後朝食の席で美食倶楽部の話が出て、亜蘭達と仲良くなるきっかけは食べ物だったと言う十影。美味しいものを一緒に食べることでその人との縁が深まる、だからこれからもヒロインと一緒に食べたいという話が聞けます。ガストロノミーというシリーズ全体に通じる内容で、きれいにまとまっていて感銘を受けました。