偏愛シチュエーション

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Gastronomie2~ご主人様とメイドの美食倶楽部~ 大河原弓彦主催(CV:茶介)

Gastronomie2~ご主人様とメイドの美食倶楽部~ 大河原弓彦主催

  Gastronomie2~ご主人様とメイドの美食倶楽部~ 大河原弓彦主催 [ニノヤ] | DLsite がるまに

ニノの人気シリーズ、ガストロノミーのまさかの第二弾。アプリゲームはすでにサービス終了していますが、続編がCDとDLでリリースされています。ファンからのリクエストに応えて第一弾のCDも再販と、人気の高さがうかがえます。

 

負傷し記憶喪失かつ身元不明のヒロイン、彼女は何故か食材袋に入れられ、ガストロノミーという会員制のレストランに運ばれてきた女性。そこで医者の大河原弓彦(おおがわら・ゆみひこ)と出会い、メイドとして雇われることに。いつしか二人は愛し合うようになり、結婚したのでした。今作は第一弾の後日談で旅先でのお話。ヒロインと弓彦のエロとバカップル具合がメインの内容ですが、第一弾よりミステリー要素が上がった印象です。

 

二度目の新婚旅行と称して、山の上の豪華ホテルに宿泊しに来た二人。上機嫌の弓彦に誘われ、夕飯前に部屋備え付けの風呂に一緒に入ることに。入浴しつつリンパマッサージをしてくれる弓彦、ヒロインの胸を揉みすごくこってるよ、とすっとぼけたキャラクターは今回も健在。弓彦は自分で胸を触るよう指示し、中を触って欲しいという言葉をヒロインから引き出します。小さい子をあやすような言葉でゆるくしゃべりつつ、していることは完全に大人仕様。先生の先生とか、相変わらずワードセンスが突き抜けてます。

 

ホテルのレストランで豪華な中華料理を食す二人、弓彦は料理のうんちくを語りご機嫌の様子。お茶を持ってきた青年が、弓彦に声を掛けます。彼はレストランの副支配人であり過去に弓彦が担当した、まえざわきよしという青年。以前は学校に通いながらホテルで仕事をしていたきよし君、吐血して病院に運ばれ手術したのが弓彦だったとのこと。このホテルに宿泊することになったのも、その頃の縁によるものらしく二人は再会を喜びます。その時、他のテーブルで一人の男性客が酒を飲み、騒いでいるのを目撃することに。弓彦は男をかたぎではなさそうと言い、きよし君は彼は大陸帰りと説明します(時代は昭和で戦後の設定。ここでいう大陸は中国のこと)。上海蟹を食べに来たのでは、と少し見ただけなのに医者ゆえか人間観察が鋭い弓彦。緑のかばんを持ったその男に弓彦はケロケロさんと名付け、興味を持ったよう。 

 

食事を終えたヒロインと弓彦、三階のレストランから一階の自分たちの部屋へ戻るため階段を降りることに。後からやってきたケロケロさんとすれ違うタイミングで、彼はバランスを崩し転倒、泥酔のせいもあってか気絶してしまった様子。やって来たきよし君に助けを求めることに。怪我がないか調べるため、弓彦は男の服を脱がせます。男の体には小判を持ったカエルの刺青が彫られていて、弓彦の指摘通りかたぎの人間ではない模様。弓彦が名付けたケロケロさんという名前も妙に当てはまっていて、先生エスパーかと。負傷した男を三階の部屋に、きよし君と協力して運ぶことに。転倒の際開いたかばんからホテルの湯飲みや備品が出てきたり、かなり手癖が悪い人物っぽいです。刺青といいかばんの中身といい、過去に犯罪歴があるのではと怪しむ弓彦。

 

部屋に戻った弓彦とヒロイン、食事を楽しんだはずがとんだ災難です。弓彦は刺青に描かれる動物の意味を話したり、きよし君が青ざめていた理由を考えたりと脳の回転が止まらない様子。きよし君は過去に色々不幸があった青年で、子どもの頃父を亡くしたと弓彦は言います。近所に住んでいた賭博師の男に強盗に入られ、父親は刺殺されたというのです。犯人は大陸に逃げ捕まっておらず、その男にも刺青があったのではと語る弓彦。先程男の刺青を見て、きよし君はそのことを思い出したのでないか、とすごい想像力です。とは言え、今出来ることはなく疲れた二人は休むことに。 

 

翌日、一階のヒロインと弓彦の部屋にきよし君が朝食を運び、それをいただくことに。弓彦がきよし君と談笑していると、何かが落下する音が。庭にケロケロさん、もといかたぎではない男が上の階から落下し倒れていたのです。生きてはいるものの骨折していて、救急車を呼ぶことに。弓彦もそれに同行、夫婦水入らずの旅行のはずがとんだトラブルです。ホテルに戻ってきた弓彦を出迎えるヒロイン、男がどうなったか質問。命に別状はなく骨折し手術と言う弓彦。男の落下は事故ではなく誰かにつき落とされたのでは、とヒロインは疑問を口にします。犯人はきよし君ではないか、と弓彦も疑っている様子。父を殺した犯人と同じ刺青がある男を仇と見なし、犯行に及んだのではと話します。とは言え男が落下した時、きよし君は一階の弓彦の部屋にいたという証拠が。どうやって犯行に及んだのかという謎が残り、すっきりしない様子。ヒロインは疲労した弓彦を慰めようと彼を抱きしめ、そのまま本番に突入する展開に。事後ヒロインとのやり取りでヒントを得た弓彦、きよし君を呼び出し昨晩から今日にかけての事件について語ります。事件の裏側を聞き、弓彦の機転で一応の決着を迎えることに。

 

最初は弓彦先生相変わらずゆるくてエロくてセリフが独特だな、という気分で聞いていました。が、記事書いてるとこの作品すごく情報量多いな!?となりました。いちゃいちゃ多めですが同時にミステリー要素が強く、弓彦の患者だった青年の過去や因縁の話を聞く内容です。本編ラストで一応事件は決着しますが、ステラワースの特典音声内の、ヒロインとの会話で真実を知ることに。悪意がなかったわけではないけど、偶然がいくつも重なりああなってしまったという内容でした。いいこと言っていたはずがこれは最中の会話、弓彦はヒロインをばぶちゃん扱いし、二人で快楽に耽る展開がガストロノミーといった感じ。シリアスだった空気は一体どこへ。最後きよし君から送られてきた手紙で、男のその後を聞くことに。悪運尽きたという内容で、弓彦が語った落語のようなオチに膝を打つような気分になりました。

 

ミステリー、エロコメディとよりパワーアップした第二弾が楽しめました。ガストロノミーらしくエロやヒロインとの会話多めで、サイドストーリーであるミステリーはあまり意識せず聞くことも可能ですが、聞き直すとこのシーンですでにヒントが出されていた、など気づきが多かったです。今回はとても情報量が多く難しかったなと。特に記事を書いてみると、かなり詰め込まれていてまとめるのが大変でした。それだけミステリーパートに力が入っていました。個人的にですが、エロを減らしてでもステラワースの特典音声は本編に収録すべきだったのでは、と思ってしまいます。オチが非常に上手くまとまっているのもあり、特典付きを購入した人しか聞けないのはもったいない気が。色々書きましたが、ライターさんや演者さんの熱量の高さが伝わってきて圧巻でした。ミステリーに翻弄され、キャラクターの面白さやエロが味わえる盛りだくさんな作品です。