偏愛シチュエーション

18推CD、同人音声の感想ブログです。内容にふれているため自衛お願いします。

2019年まとめ商業CD編

このブログをはじめて約2年、2回目のまとめを書くことが出来ました。2019年は、54枚の商業CDを購入しました。2019年における超個人的ベスト10を発表します。一位から三位まではシリーズで推します。

Masquerade 一章 罪人

1位 Masqueradeシリーズ一章~三章(CV:皇帝、河村眞人、佐和真中)(HOBiGIRLS)

公爵家の令嬢であるヒロインをめぐる異世界ファンタジー。一章の皇帝さんは腹違いの弟、二章の河村さんは家に仕える騎士、三章の佐和さんは兄という、二人も近親がいるシリーズ。時系列ではなく、毎回ヒロインの結婚祝いの仮面舞踏会の夜から始まる、誰と行動を共にするかで運命が変わる内容です。舞踏会の夜にヒロインの父である公爵が殺害され、領民が暴動を起こし危機的状況に。誰が公爵を殺したのか、ヒロインの運命はどうなってしまうのか。どの巻もハッピーエンドとバッドエンドの分岐あり。謎の真相や男性キャラクターの思惑、ヒロインへの愛を聞くことが出来ます。国の行き末すら左右する、壮大なシリーズです。

シチュエーションCDでここまで出来ると提示された、重厚な物語が圧巻。公式は単巻でも楽しめると書いていますが、一章から通して聞くしかありえないと思っています。通して聞くことで本領を発揮するシリーズ。

花の嫁入り -桃酒奇譚 天狗録(ももざけきたん てんぐろく)- / 冬ノ熊肉

2位 花の嫁入りシリーズ(CV:冬ノ熊肉、河村眞人、久喜大)(アイリスクォーツ)

異類婚姻がテーマのシリーズ。第一弾の熊肉さんは天狗、第二弾の河村さんは白蛇、第三弾の久喜さんは地獄の閻魔。世界観は昔の日本風だったり現代だったり、地獄だったりと様々。シリーズ通して脚本がいい。エロだけでなく、結ばれてからどうやって心の距離を縮めるかが聞きどころです。人外ゆえの孤独や、永遠の愛がテーマ。人外ということでハードルが高く感じるかと思いますが、エロは普通なので案外聞きやすいかと。

オリジナルシチュエーションCD「Melt and Float 潮騒」

三位 Melt and Floatシリーズ(CV:四ツ谷サイダー)(みつぼみ)

水音と彼の声に包まれるというコンセプトで、声は全て四ツ谷サイダーさん。連動はしていないため、どこから聞いてもOK。「潮騒」はかつて一夜を共にしたアナウンサー、「夕立」は学生時代から付き合って別れた元恋人、「温泉」は道に迷って訪ねてきた旅行者と、異なるキャラクターとシチュエーションをサイダーさんが演じ分け。最初から付き合ってる設定ではなく、過程を経て結ばれる展開が良かったです。個人的に「夕立」の、元彼と廃校予定の学校で再会するシチュエーションが非常に萌えました。

 

四位 Jacks or Better~Rouge et Noir Side Bet~ディーラージル・ラグレーン(CV:土門熱)(花鏡)

アーレンの側近、ジルのスピンオフ作品。声が土門さんでネットが沸いた注目作品です。時系列的には、ファーストシーズンの頃かと思います。真面目な印象だったジルが、野性味と色気溢れる直情型のキャラクターなのに驚きました。男女の腹の探り合いや銃撃戦、キメセクとシリーズ的には通常運転。海外ドラマのようなエンタメ性とダイナミックさで楽しめました。

 

五位 豹変彼氏~教え子が膝から降ろしてくれません~(CV:皇帝)(PIL-VAMP)

豹変彼氏第七弾にして、相手は学生で教え子。作品の面白さはさることながら、2019年における当ブログのMVPです。8月上旬に記事をUPし、以来常にランク内に居座り今も継続中。なんでこんなに見られているのか。すごいエロで有名な豹変彼氏ですが、今回は純愛で恋愛パートもしっかり。でも濡れ場になると、ドSな絶倫になるというこのギャップ。三連続とか後ろも使うとか激しく、一番衝撃だったのはバター犬。何故犬を使おうと思ったのか、思考が謎です。

 

六位 オレパン2巻 「オレのパンツを履くがいい」(CV:藤堂誠)(GOLD)

異常なパンツ愛を描いたコメディ。藤堂誠は、18推常連のあの方の別名義。男性キャラクターは高収入のエリートにして、下着ドロという衝撃の設定。パンツ物色のため忍び込んだアパートのベランダで住人であるヒロインと遭遇、いきなりプロポーズという謎展開でぶっとんでます。藤堂さん変態役がはまりすぎ。

 

七位 ばぶばぶ本舗2ベテランパパ編(CV:茶介)(カナリアレコード)

甘々からガチ病みまで、シチュクラの嗜好をがっちり掴むカナリアレコードのシリーズ。商業初の赤ちゃんプレイもので話題になりました。とうまパパはベテランパパで、子育て経験ありそうなこなれ感。ヒロインはばぶちゃんなのに、肉食という矛盾した設定がおかしかったです。賛否両論あるお店設定は、個人的には英断だったと思っています。お店設定って、日常系におけるすでに付き合ってるカップル状態だと思うんですよ。いかにして赤ちゃんプレイするにいたったか、男はヤバくないのか、赤ちゃんプレイとエロは両立可能なのかという疑問をカット可能な、よく出来た設定だと。聞きたい内容だけ聞ける構成が秀逸。リラクゼーション中心でエロはあっさりめ、甘やかしと癒しに特化した内容です。商業向けにいかにマニアックにならずストレスを感じさせずに聞かせるか、メーカー側の試行錯誤を想像してしまうシリーズ。

 

八位 もうすぐ雨が降り出しそうRouteA(CV:桜川春仁)(カナリアレコード)

梅雨の時期、ヒロインが誰と出会ったかで展開が変わる二部作のうちのAルート。雨の日に再会した中学時代の後輩は、元野球部部員でヒロインは元マネージャー。彼はいつしか軽薄な印象の青年になっていました。なにかと絡んでくる後輩とのやりとりを通して、変化していく二人の関係と彼の心情が聞きどころです。何気ない会話や出来事を描いているようで、緻密に計算された展開にうなりました。

 

九位 東京四角形-辻ヶ花サーガ- Scene:1 羽沢光弘(CV.魁皇楽) (花鏡)

堀川ごぼこさん脚本の新シリーズ。四人の幼馴染と辻ヶ花町という架空の土地をめぐるミステリーで、乙女系というよりアドベンチャーゲームのような作風が新鮮。第一弾は探偵が主人公で、現場に居合わせたヒロインを巻き込んだ逃走劇です。敵に拉致され監禁、ラブホに潜伏とかフラグは立ってるのにエロに行かないのが驚き。恋愛ニート状態だった男女が、一日一緒に過ごしてカップ爆誕するさまを聞けます。設定が複雑で情報量が多い今巻は、さながら導入部。続きが聞きたいので、二巻のリリースの告知待ってます。

 

十位 ScramBle2許嫁S兄弟と刺激的争奪3P(CV.櫻井真人) (GOLD)

年末のタイミングに滑り込んできた3P作品。櫻井さん久しぶりの新作ということで何気なく聞いたらすごかった。会社の上司とその弟どちらかを選べと言われ、選べないヒロインに3Pを仕掛ける王道の展開なんですが、予定調和をことごとく崩してくる。まず兄の声がめっちゃ低くて、櫻井さんが演じているように思えない。ストーリーパートが意外と長い、真面目なはずの兄が3Pに協力的、兄弟のエロが同等じゃないとかこちらの想像を超える展開に翻弄されます。

 

気になったのは、レーベルからの早期予約のお願いやCDの値上げ。増税の影響もあるとは言え、数年前と異なり特典付きだと三千円近い価格が標準になり、18推CDは手軽な趣味ではなくなっていると思いました。同人音声聞く身としては、商業CDの価格がネックに感じてしまいます。業界の流れは無知ですが、早期予約のお願いとかCDの売り上げが落ちているのかなと。人気キャストの作品でも在庫がなくなったら終了とか、DL販売がない作品は中古頼みなのがニッチなジャンルのつらいところ。

 

カナリアレコードの新作情報に一喜一憂し、「やさしい楽園」の2ndシーズンとファンブックが発売されたり、熊肉さんと湯町駆さんのマンスリーが発売されたり、ルジュノワがVR出したりカフェやったりサントラ出したりと、今年も色んな出来事がありました。相変わらず人気が高いのはテトラさんや土門さんかと思いますが、熊肉さんの作品が大量にリリースされたり久喜さんがすでに常連になってたりと、変化があったように感じます。湯町さんや最近出てきた一之瀬昴さんなど、新世代の足音が聞こえた一年でした。