偏愛シチュエーション

18推CD、同人音声の感想ブログです。内容にふれているため自衛お願いします。

もうすぐ雨が降り出しそう Route A (CV:桜川春仁)

もうすぐ雨が降り出しそう Route A

カナリアレコード発梅雨のある日、雨宿りで出会った男性とのやり取りを描くシリーズ。「Route A」とあるように、ヒロインの行動で出会う相手が変わる内容です。声は桜川春仁さん。ヒロインが後輩と再会する話です。
傘を忘れたヒロインがコンビニの軒先で雨宿りしていると、ヒロイン同様雨宿りしに男性が駆け込んできます。彼はヒロインと同じ大学に通う後輩、敷島武尊(しきしま・たける)。学内で有名なプレイボーイ。中学時代彼は野球部のエースで、ヒロインはマネージャーでした。武尊は肩の故障が原因で選手生命が絶たれ、野球が出来なくなってしまった過去が。その後別の高校に進学、いい話を聞かなくなります。ヒロインは武尊に複雑な感情を持っている様子。武尊は最初気付かずナンパしてくるも、顔を見てヒロインと気付きます。軽いノリの武尊に引くヒロインに、有名なんだと話す彼。飲みに行かないとヒロインを誘います。雨の中駆け出すヒロイン、通りかかった車が撥ねた泥水で全身汚れてしまいます。家が近いと言う武尊から、シャワー貸して服を洗濯してあげると再度の誘い。警戒するヒロインに、何もしないからと言い部屋に案内します。

 

ヒロインはシャワーを浴び、その間武尊は彼女の服を洗濯機に。リビングで話していると「かわいい後輩と思ったら危険だぜ」と迫ってくる武尊。何もしないとは言ったが誘惑されたら別とか、自分に都合良く解釈しすぎでは。ヒロインの身体に触れキスしてきます。感じたヒロインの顔をスマホで撮るとかクズです。口で奉仕してとか調子に乗りすぎ。洗濯が終わり、出ていこうとするヒロインにスマホの画像を見せます。ネットに挙げられたくなかったら、連絡先教えてと言われます。仕方なく連絡先を交換することに。

 

後日、久しぶりに街で再会した二人。連絡しても既読スルーとヒロインに文句を言う武尊。当然ながら、ヒロインは釣れない素振り。相変わらず軽い調子の彼に、昔と変わったと言うヒロイン。少ししんみりした調子で過去の話をした後、食事の約束を取り付けてくる武尊。浮かない様子のヒロインに、またスマホの画像をちらつかせてきます。約束を取り付け、喜ぶところが無邪気。後日食事することに。酒は飲まないと言いつつ、連れてこられたのは居酒屋。飲酒しないヒロインに、酔ったらどうなるのか想像して話す武尊。何かにつけてエロの方向に行こうとするんですけど。次に中学時代の野球部の話に。二年生の夏の県大会の決勝、ピッチャーの武尊のミスで負けてしまったことを話します。普段はチャラいけど、野球のことを話し出すと感傷的な面が隠せない様子。次の春大会では肩の違和感を隠し投げていた武尊。決勝、最後の打者で腕に激痛が走り、投げることが出来なくなってしまいます。後輩と交代し、チームは勝ち県大会優勝。武尊は病院へ、もう野球は出来ないと宣告されます。リハビリして日常生活に支障が出ない程度に回復したものの、投球するとボールの速度が遅くなっていたと言います。夏になる前に武尊は野球を辞めたのでした。チームが全国に行ったのとは逆に、なんとも皮肉な結果。野球を辞めた後、チャラくなったのは失望が深かったからなのか。


その後武尊の内面を知るエピソードがあり、チャラいのとは異なる面を聞くことに。何気ないやり取りや日常を描いているようで、緻密に計算された構成にうなりました。日常の些細な出来事がキャラクターの人となりとリンクしていて、描き方が絶妙だなと。ヒロインと関わり変わっていく武尊の心模様としゃべりに注目です。軽い面と素直で無邪気な顔の演じ分けが良かったです。