偏愛シチュエーション

18推CD、同人音声の感想ブログです。内容にふれているため自衛お願いします。

怪盗執事パンテール・ヴェルト Vol.1 塔野航(CV:佐和真中)

怪盗執事パンテール・ヴェルト Vol.1 塔野航(CV:佐和真中)

花鏡発男性キャラクターが執事であり、怪盗でもあるシリーズ第一弾。パンテール・ヴェルトというのは怪盗団の名前で、フランス語で緑の豹という意味だそうです。怪盗と聞いて、特撮のルパンレンジャーを思い浮かべたオタクはこちらです。声は佐和さん。
ヒロインは物心つく前にスイスの寄宿舎に送られ、以降外国暮らしをしていた令嬢。日本の実家にヒロインを誘拐する内容の脅迫状が届き、帰国することに。空港でヒロインを迎えたのは日本スチュワード(執事)協会から派遣された、執事の青年塔野航(とうの・わたる)。彼は身の回りの世話と、ボディガードとして雇われたと言います。ヒロインの父は警視庁幹部で、ヒロインの身を護るため日本に呼び戻したようです。ヒロインは日本企業に就職することに。ロンドンで役者を目指していた経歴もある、航の軽快なトークが聞けます。


翌日、航が運転する車に乗り出社することに。送迎なんて大袈裟と嫌がるヒロインをなだめる航。会社に着き、別れ際航にキスされることに。執事、外国帰りだからってフランク過ぎでは。職場の同僚に彼氏と間違われたと抗議すると、口説くようなセリフを言ったりと結構軽いです。ヒロインは、美術館の絵がすり替えられたという事件の話をします。最近噂になっている、怪盗団パンテール・ヴェルトの仕業ではと疑っている様子。パンテールを単なる窃盗団というヒロインに、脱税した金持ちのコレクションなどいわくつきのものしか盗まない、慈善団体に同等の額の寄付をしている義賊と語る航。パンテールのことに詳しく、かなり肩入れしているようです。



別の日の終業後、ヒロインが一人で帰ろうとするところに航が車でやって来ます。ヒロインが何者かにつけられていることに気付き、危険を察知したと言う航。敵の狙いは母の形見のペンダントでは、とヒロインは言います。狙われているのはペンダントにまつわる物語の方かも、と航は意味深なことを口にします。家に帰りたくないと言うヒロイン。航もヒロインの家に違和感があると語ります。父とはまともに接しておらず不安を感じる、航と一緒にいると安らぐと涙を流すヒロイン。航は今この時だけは本当のあなた自身を見せてほしい、お嬢様のことが好きと告げます。ヒロインも航に好意を持っていると分かり、二人はキスをします。俺の家に来たらあなたをきれいなまま帰せないかもしれない、と言う航に同意するヒロイン。二人は航の家に行き、結ばれることに。


朝帰りはせず、夜遅くに帰宅したヒロイン。航と一線を越えたことを知られないための配慮のようです。翌朝、パンテールから予告状が届いたことを知らされます。ヒロインは仕事を休み、家で過ごすことに。ヒロインはこの屋敷の歴史資料を探し、18年前の写真を見つけます。写真にはペンダントをつけた子供の頃の自分と、同年代の男の子が写っていました。男の子は航ではと言うヒロイン。過去に二人は出会っていて、それを伏せて接する航は嘘をついているのでは、とヒロインは詰め寄ります。「薬は効いてきたかな」と言う航、急にヒロインを眠気が襲います。どうやら飲んだ紅茶に薬が投入されていた様子。「執事ごっこも楽しかったよ」と告げる航。彼は噂の怪盗団、パンテール・ヴェルトの一人だったのです。その後、航は怪盗の本性を現し事件の真相に迫ることに。



怪盗執事となっていますが執事の割合がかなり多く、男性キャラクターが怪盗として行動するのは終盤になってから。聞く前はなぜ怪盗執事と思っていたのですが、男性キャラクターと行動を共にするシチュエーションCDの特性上、執事設定が打ってつけであることに気が付きました。エロ少なめで過程をしっかり描き、日常シーンと謎解き中心の内容です。セリフが非常に多く、アクションシーンはなく堅実な作り。華やかさはあまりないけど、しっかりしたストーリーに好感を持ちました。