偏愛シチュエーション

18推CD、同人音声の感想ブログです。内容にふれているため自衛お願いします。

Jacks or Better ~No More Bet~ ディーラー ジル・ラグレーン(CV:土門熱)

Jacks or Better ~No More Bet~ ディーラー ジル・ラグレーン(CV.土門熱)

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スピンオフだったジルの作品の続編。今作はセカンドシーズンアーレン編のもうひとつの物語、ジル視点の話となります。ジル編だけを聞く方は少ないと思いますが、アーレン編2作品の履修が必須です。

ジル編1作目の記事はこちら→Jacks or Better ~Rouge et Noir Side Bet ~ ディーラー ジル・ラグレーン(CV.土門熱) - 偏愛シチュエーション (hatenablog.com)

アーレン編2作目の記事はこちら→Rouge et Noir Maximum Bet ピットボス アーレン・クライヴ(CV:テトラポット登) - 偏愛シチュエーション (hatenablog.com)

 

アーレンの部下にして実際はFBI捜査官であるディーラーのジルと、彼を監視する任務のFBI職員のヒロイン。二人はアーレンの監視のため、ハウス構成員として働いていました。今のハウスは弱体化し、マフィアと同盟を結ぶという流れになっているのが現状。同盟相手はジュリオ・エミリアーノというマフィアで、FBIは彼を逮捕したいというのが本音。アーレンとFBIは裏で繋がっており、同盟を結ぶ際エミリアーノを逮捕するため、協力する話になっているとのこと。アーレンは今船で日本に来ていて、ハウスへのカモフラージュが理由なのですが、彼はある人物に会いに行ったとジルは告げます。港湾のマトリにして以前アーレンの愛人だった女性(アーレン編ヒロイン)のところへ向かったとのこと。アーレンは同盟相手への取引材料としてマトリの彼女を連れて行くと言っていますが、ジルは公私混同と思っているよう。傍から見れば惚れた女に会いに行ったようにしか見えず、今でも未練があるのが見え見えなのでした。

 

ジルはFBIがアーレンへの取引材料として、アーレンの双子の弟の遺体を引き渡す約束をしたとのこと。さらに、ハウスと新しく同盟を結ぶマフィアはすでに敵対組織アンダードッグと繋がっており、アンダードッグに恨みを持つアーレンを差し出す話が裏で進んでいると言います。アーレンに取引を持ち掛け協力させ、それでいてアーレンを敵対組織に引き渡す手筈も進んでいるとか、あまりにも矛盾している様子。表向き部下でもアーレンの監視が本来の目的であるジル、結構冷めた目で見ているよう。 

 

アーレンやジルを乗せた船はLAへ到着、豪華客船の中でパーティーが催され、次の日ハウスとエミリアーノの同盟が結ばれるとのこと。パーティーの席でヒロインがナンパされそうになっているところに割り込み、彼女をエスコートしようとするジル。エスコートを意外がるヒロインにキレたり、体の関係はあるものの恋人の意識はないような。じゃあセフレなのか。

 

翌日ハウスとマフィアのポーカーの席で、そこで起こるであろう交戦に備えてジルや彼の部下たちと倉庫で待機するヒロイン。そんな中何故か客船が動き始め、不測の事態が起こっているよう。ジルが連絡員と無線をするも繋がらず、アーレンに無線で聞くことに。アーレンは水面下での動きを察知していて、復讐を遂げるため動き出したのでした。ジルはヘリを出すよう部下に指示、船を停止させるためヘリで船を攻撃させるとかやり方がアメリカン。再び船に戻ったジルはアーレンと再会、アーレンからマトリヒロインを託されることに。同じ空間に、アーレン編のヒロインとジル編のヒロインがいるという不思議空間が。目を覚ましたマトリヒロインはジルに銃を突きつけ、アーレンを止めに行くと言います。ジルに銃を突きつけるマトリヒロイン、周りのジルの部下たちに銃を向けられている状況ながら強いです。ジルはマトリヒロインを開放、アーレンを追うのを見逃すのでした。

 

マトリヒロインを開放した理由を問うFBIヒロインに、話を聞かせるジル。アーレンと霞朝にいた一年前、ジルにはアーレン抹殺命令が出ていたという話が。アーレンがヒロインをマトリと知りつつ愛人としていて、FBIは港湾厚生局を介して日本政府に機密情報が漏れることを危惧したと言います。そのためジルにアーレンの抹殺命令が下っていたのでした。教会で交戦中ヒロインをかばい、アーレンが負傷した時が抹殺のチャンスだったと言うジル。そこで見たアーレンはピットボスではなく、私情で揺れる愚かな男の姿だったと言います。結局ジルはアーレンを撃つことは出来ず、それがジルが裏切り者の疑いを掛けられる元になったのだと。ヒロインを逃がしたのはアーレンを救うのが彼女だとしたら、どうなるのか見てみたいというのが理由でした。

 

その後、一件落着かと思いきやまたしても事件が。客船の中で連絡員が殺されていたと連絡が入り、別の勢力がエミリアーノを狙っているのではという推測に至ることに。エミリアーノは車で刑務所まで送られている途中、敵はエミリアーノの命を狙って攻撃してきます。エミリアーノ殺害を阻止するべく、街に出て敵勢力と戦うジルとヒロイン。カーアクション、銃撃戦と最後にド派手な戦闘シーンを繰り広げることに。

 

アーレン編のサイドストーリーでありながら、今までで一番の長尺で派手なアクションシーンと、劇場版のようなスケールの迫力だった今作。アーレン編と思いきりリンクしている作品のため、そちらを脳内再生しながら聞かないと何が起こっているか分からないという仕様が特殊でした。アーレン編のもうひとつのストーリーであると同時に、ジルがアーレンやヒロインに対してどんな感情を持っているか知る話でもあります。セフレかと思うような関係性だったジルとヒロイン、ようやく本音を聞くことに。結末は言わずもがなですが、ハッピーエンドです。

 

公式、メイト特典「Side Rouge-Case of Gilles-」を聞きました。序盤に客船内でナンパされていたヒロイン、ジルがヒロインから離れた場合の分岐エピソード。ナンパしてきた男は実はハウス関係者で、ヒロインは拉致されることに。セカンドバレルを飲ませ、公衆の面前でセックスさせるという悪趣味な見世物のため、拉致したのでした。来栖編と同じやり口だ。身近に危機が迫っていたわけで、本編も結構危なかったんだなと。ジルとヒロインはセカンドバレルを飲み、二人に現れたのは媚薬効果の方。ジルはヒロインを連れその場から逃走、船を降り逃げた先で我慢出来ずセックスすることに。 

 

土門さんの死にそうなセックスの熱演が聞けます。本編でもジルが言っていた「スコープ越しに人の命を狙うクズ」の話を聞くことに。ここでジルからヒロインに対して告白の言葉が聞けるのが切なすぎます。順調なように見えたジルとヒロイン、利害関係があるためカップルらしいことはほとんどしたことがなく、ああすれば良かったという後悔の言葉が悲しい。本編ラストがハッピーエンドだからこそ聞けるアナザーストーリーですが、その後の二人の行く末を思うと辛いものがありますね。