偏愛シチュエーション

18推CD、同人音声の感想ブログです。内容にふれているため自衛お願いします。

あやかし淫欲奇譚~酒呑童子は「美酒」を嗜む~(CV:深川緑)

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同人サークル禁断りんご発、現代設定でヒロインが鬼の生贄、花嫁になる内容のDL作品。ヒロインは鬼の生贄になるべく、鬼の神社がある海と山に囲まれた田舎の駅に降り立つことに。ヒロインを出迎えたのは、長身で美貌の青年。彼は堂慈(たかどの・いつく)と名乗り、鬼神神社に案内すると言います。慈はヒロインを抱え上げ山の上の神社目指して飛翔、自分は人ではない、酒呑童子で不老不死だと告げます。慈は驚くヒロインを降ろし社務所に案内、そこにはヒロインが生活するための準備が整えられていました。慈は「夜は決して本殿に来てはいけない」と告げ、ヒロインの部屋を後にします。


夜、慈の言いつけを破り、本殿に入ってしまうヒロイン。昼間の青年の姿はなく、中にいたのは頭に二本の角を生やし、腕が四本ある鬼でした。慈のおっとりとした声とは異なり、どすのきいた低い声と古風な言葉でヒロインを脅す鬼。ヒロインは腰を抜かし失禁、鬼はその姿に興奮し、ヒロインを組み敷き浴衣を脱がせます。逆らうならば全人類を滅亡させる、家族に百億円を渡したと聞かされ、逃げることが出来ないヒロイン。鬼はえも言われぬ芳香とつぶやき、ヒロインの下半身に奉仕、出したものを舐めとります。鬼には二本のものがあり、はじめてなのに両方を受け入れることに。感じたことのない衝撃にひと思いに殺してとうめくヒロイン、鬼はすぐには殺してやらんぞ、生贄は鬼の花嫁でもあると告げ、きつく攻められることに。事後も鬼はヒロインの体液をうっとりと舐めとります。生贄は鬼に美酒を献上するのが習わしと言われ、気を失うヒロイン。

 

次の日、昼過ぎにヒロインが目を覚ますと、慈が精進料理を用意していました。昼と夜では姿や雰囲気が違うというヒロインの指摘に、昼は力を抑えるため人間の姿になっている、夜は鬼に戻るとの言葉が。昨夜言うことを聞かなければ全人類滅亡、と言ったのは冗談とおどける慈。家族に渡した百億円とは何と聞くと、ヒロインの両親に筋を通すためのもので、手切れ金ではなく結納金と言います(永く生きているため世界情勢に強く、慈は億トレーダーという設定)。鬼のことは公然の秘密で、人を襲わない代わりに生贄を要求する権利があるとのこと。鬼は残虐な存在で、人を犯し殺戮を繰り返してきたと言う彼。はるか昔、鬼を鎮めるため生贄になった女性がいて、自分から名乗り出たと言います。彼女と接したことで罪の重さを自覚、改心した後も死ぬまで一緒にいたとのこと。平安時代から、彼女が生まれ変わるたび生贄に指名してきたと言う慈。ヒロインの誕生を受精卵レベルで感知できる、とか変態なことを嬉々と話します。

 

殺した人たちも生まれ変わっているのでは、というヒロインの指摘に罪は未来永劫消えないと重い声で告げる彼。それに気づいたことが懺悔になるというヒロインの言葉に、最初に生贄になった女性と同じセリフと慈は驚きます。ヒロインが愛しくなり、欲情した慈はヒロインを欲します。ヒロインを執拗に攻め、途中日没になり鬼に変化する彼。荒々しく獰猛な攻めを受け、何度も大量に注がれることに。 

鬼と交わる日々を過ごし、それが続くと思いきやヒロインはある決断を実行。鬼はヒロインを呪縛から解放することも考えたと言いますが、ヒロインを手離すことが出来ず涙を流すのでした。

 

千年を超える恋と非常にスケールが大きい話で、鬼がヒロインしか見てないというのが女性向け。昔人を大勢殺した鬼が相手でヒロインは花嫁であり生贄、凄絶な決断をしなければならないところが男性向け寄りに感じました。同サークルの「悪魔召喚したらオナクラDTDK(男子高校生)が絶倫イケメン淫魔になった件」が18禁要素のある少年マンガなら、こちらは青年マンガといった印象で、よりハードかつダークになった感じ。鬼がヒロインを支配しているかのように見えて、鬼を大きく変えたのがヒロインというのが、感動的かつ同時に悲痛に感じました。


プレイ内容も振り切っていて、人外エロに驚き。濃度の高いエロと変態性、笑いあり涙ありのジェットコースターのような展開で、和のテイストをふんだんに入れつつ、禁断りんごさんらしい作風だなと。今回も情報量や設定が多く、古風な言葉遣いありと一見敷居が高そうですが、メンデレシリーズや「悪魔召喚したら~」より理解しやすいかと思います。深川緑さんのおっとりおどけた青年のしゃべりから、低音で荒々しく大雑把な鬼の演じ分けがすごかったです。情緒の表現の振り幅に翻弄されました。