偏愛シチュエーション

18推CD、同人音声の感想ブログです。内容にふれているため自衛お願いします。

華宴は夜更けに君と二人で(CV:ysd.,鷹取レイジ)

同人サークルRoseli Plus発、何故か昭和初期にタイムスリップしてしまったOLが、エロカフェで働く話。声はysd.さんと鷹取レイジさん。

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ヒロインは仕事に忙殺され、夜は上司や同僚と飲みに行き、クタクタの日々を送る社畜OL。ある日の夜、同僚と飲みに行った帰り、酔ったヒロインは公園のベンチで眠りこけてしまいます。眠りから覚めると、周りは先程までとは違った雰囲気。おかしいと感じたヒロイン、近くのカフェのドアを叩きます。彼女を出迎えたのは、カフェの店主でありオーナーの中津海利(なかつ・かいり)。話を聞いた中津は困惑、今は昭和5年で令和なんて聞いたことがないと言います。ここはエロカフェで、性的奉仕を望む客にサービスをする店とのこと。うちの店で女給をするなら、下宿を世話してもいいと言う中津。さっそく、服を脱いで下さいという指示に、ヒロインはたじろきます。女給の水準を知っておきたいと言われ、仕方なく服を脱ぐことに。この時代にはない、ヒロインの下着に驚く中津。ヒロインの身体の美しさを褒め、下半身に触れ味見、興奮を隠さないねっとりとした口調で喜びます。最後までされるかと思いきや、続きは君のはじめてのお客様に、とヒロインを開放。女給の着物を着て、下着を脱いでおくよう指示されます。更に最近警察がうるさいから用心するように、違う時代から来たとか話さないよう釘を刺されることに。

 

 

ヒロインのはじめての客は店の常連で、流行画家の周布一誠(すふ・いっせい)。周布はヒロインを質問責め、おっかなびっくりの様子の彼女相手にぐいぐい来ます。嗅いだことのある匂いと、ヒロインをしきりに嗅ぐ周布。そのままヒロインの首筋にキス、ヒロインが驚くと前方の席を見ろと言います。見ると女給が、ひざまずいて客に奉仕している姿が。こんなうぶな反応をする女給ははじめてと、周布はヒロインに興味津々。周布はヒロインが気に入った、お前の絵を描いてやろうと提案。彼は美人画を描いていて、新聞広告に載るほどの人気だと言います。モデルになった女給も売れっ子になるとのことで、店にとってもありがたい存在のよう。周布は膝にヒロインを座らせ、胸に顔をうずめうっとりし、上の部屋に行かないかと誘います。二階の部屋で客と寝ることが出来ると言われ、慌てて断るヒロイン。周布は明日からヒロインの絵を描くと約束、その間は他の客を取るな、お前は俺のものだと強気の宣言をし、いたく気に入った様子。 

  

以後、ヒロインを描くためカフェに通う周布。絵のモデルだけで済むわけはなく、キスされ色々されることに。他の男とはしてないのかと、嫉妬され身体をまさぐられます。乱れた表情のヒロインに上機嫌になり、筆を走らせる彼。これが新聞広告に出たら売れっ子間違いなし、稼いだら他の職業にでもついたらいい、とヒロインを高く買っている様子。聞くと他店でも女給の絵を描いているとのことで、複雑な面持ちのヒロイン。周布は絵を描き上げ、店を後にします。 

 

新聞広告に周布が描いた女給絵が載り、カフェに客が押し寄せます。君に惚れた、妾にしたい、などと口説かれるヒロイン。たまらなくなったヒロインは、中津の部屋のドアを叩きます。中津は女給と致している最中で、ヒロインが入室しても止めようとせず。そのまま色事の指南をするとか、好色過ぎます。ヒロインは、周布が長い間来店していないことについて質問します。中津いわく広告を出した途端、化粧品会社やデパートから絵の依頼が殺到していて、周布は今とても忙しいそう。あれ以来、一向に店に来ない周布にヒロインは気が気でない様子。対して中津は他にいい人を見つけなさい、と取り合ってくれません。落胆したヒロインが階段を降りると、入店してきた周布の姿を目撃することに。

 

ヒロインが二階から降りてきたのを見て、客を取っていたのではと慌てる周布。しばらく顔を見せなかったものの、独占欲の強さは相変わらずのようです。そんなことしてないと言うヒロインに、安堵した様子の彼。二人で中津の部屋に行くことに。今日限りでヒロインを辞めさせる、と言う周布。売れっ子のヒロインを連れて行かれては困るという中津に、周布は大金を渡そうとしますが、金には困っていないとつっ返されることに。とは言えヒロインが長く店で働く気がないことを見越していた、と語る中津。周布が時々来店して女給の絵を描いてくれたら十分、とヒロインが店を辞めることを認めます。周布はヒロインを家に連れ帰ります。帰る途中こらえきれなくなった彼に、道端でキスされることに。熱愛は変わっていないようで、ヒロインを貪る周布。

 


ジャケ絵は若く中性的な美少年ですが、ysd.さんの声を聞き男らしくアダルトな男性をイメージしました。女好きでヒロインにちょっかいを出すけど、本気になった相手には独占欲が強く嫉妬深かったり、激情家なのが伝わってきます。エロカフェでの出会いなのに店主に味見されたと本気で悔しがり、躍起になってヒロインを攻めるとか余裕ないところが新鮮。博識で芸術にも秀で、大人びているようで案外子どもっぽかったり、ふり幅があるキャラクターに感じました。時折、意味深なセリフを話すのが彼の抱えているものを想像させ、臆病だったり影があったりと複雑な内面をのぞかせます。

 


タイムスリップもので昭和初期のエロカフェが舞台と一見とっつきにくそうですが、画家とのエロとやり取り中心で楽しく聞けました。時代背景を知っている方なら合わせて楽しめそうだし、逆に知らなくても会話の面白さとテンポの良さで楽しめるかと思います。冒頭の現代から昭和の銀座に変わる場面を効果音のみで表現したり、カフェに押し掛けた客のしゃべりを加工して早送り、コミカルに聞かせたりと音のこだわりがすごいなと。ラストのセリフがタイトルに繋がっているのもあまりにもきれいで、工夫を凝らした作品作りにうなりました。