偏愛シチュエーション

18推CD、同人音声の感想ブログです。内容にふれているため自衛お願いします。

悪役令嬢はメンデレ国王陛下に今度はHな懲罰されるなんて聞いてません(CV:一条ひらめ)

同人音声サークル禁断りんごのDL作品で、メンデレシリーズ第三弾にして最終巻です。今作は前巻までを踏まえた内容で、単巻での購入はおすすめしません。特に第一巻「悪役令嬢はメンデレ王子にHな拷問されるなんてバグですか」を聞いた上での購入必須です。

www.dlsite.com

舞台はヒロインがプログラムした乙女ゲーム「恋は導きの星」の中。ヒロインは悪役令嬢のキャラクターとして、ゲームをプレイしていました。ディルアーバイン帝国の王となる第一王子レグルスは戴冠式と、婚約者で公爵令嬢であるヒロインとの結婚式を行うタイミング―だったはずが、肝心のヒロインに何故かレグルスの記憶がない状態。気が遠くなるほど繰り返したはずのシナリオや、レグルスとの愛もエロも何も覚えていない全くの初期状態のヒロイン。レグルスは激怒、はじめてヒロインを犯した時のように地下牢に閉じ込め手足を拘束、淫らな懲罰を与えることに。「王に一生犯される終身刑か、王に一生愛を誓うキスを交わすか」と言うレグルス、選択肢がありません。レグルスとのはじめての思い出を聞きつつ、懲罰と呼ぶには優しい触れ方にヒロインは戸惑います。レグルスは彼女が感じる場所を知り尽くしていて、ねっとりと執拗な愛撫と実況で抱かれることに。

事後、二人の前に現れたのは第三王子にしてレグルスの弟レオ・ニス。レオはレグルスを鎖で拘束、僕といるべきなんだとヒロインを連れて行こうとします。レグルスが叫ぶとレオの態度が一転、レオは真実を話し始めます。

 

たとえ元は同じだったとしても別の個体で、経験を積み記憶を持てば別の存在になる。誰であるかよりもどう過ごしたか、何を感じたかの方が重要で、性格も思考も別物になる。もう一人の私やあなただったはずが、今は別人で相手の気持ちを想像出来ず悩み苦しんでしまう。今作では、各々の本音を聞くことになります。シチュエーション音声は、ヒロイン=リスナーというのが暗黙のルールですが、それも否定されます。リスナーとヒロインは別の存在で、ヒロインは意志ある存在であることに気付かされます。 

 

コメディ色があった1,2作目とは異なり、今回は笑いの要素は少なめ。今までの伏線回収と、リスナーの疑問に応える展開になっています。ここから大事件が起こるのではなく、キャラクターたちが折り合いをつけるのを見届けることに。一作目の濡れ場は好き過ぎて暴発したりと笑える内容でしたが、今回は懇願するような狂おしくシリアスな濡れ場でした。最後に今までレグルス一人で世界を修復してきたと思っていたのが、別の存在に気付くことに。レグルスは孤独ではなくなり、前向きに物語を紡いでいくフィナーレに感動しました。去年の12月にはじまり約8ヶ月、笑いと涙と愛とエロの壮大な物語を堪能出来て感無量です。

 

 

今回も容量が大きく高音質で、ひらめさんの声や演技、息遣いがすごいことに。尊大だけど色気溢れる麗しいレグルスや、ゆるくてかわいいレオの声が聞けます。BGMのシンクロも素晴らしく、シーンをより一層盛り上げていました。

後談の「淫蕩の薔薇」は本編の後日談。完全に二人の世界で、エロの極みでご褒美でした。二人とも溺愛が過ぎます。