偏愛シチュエーション

18推CDの感想ブログです。ネタバレありなので、未聴の方は自衛をお願いします。

鍵のない秘密3-終わりなき声のエピソード-(CV:テトラポット登)

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ダブリルムーン発男女の秘密の恋を描いた、人間関係が交差するシリーズ3部作で今回は最終巻。出演はテトラポット登さん。
テトラさん演じる大手広告代理店の営業マン苗子比類王(なえこ ひるの)。ヒロインは2の鬼因君が操縦するヘリに乗っていた、墜落事故で死亡したフカシロさん(ブックレットの表記を見ると深城と書くと思われます)という測量士の男性の恋人。3ヒロインは2ヒロインの女部長の部下で広報担当。取引先の営業である苗子と仕事の打ち合わせと交流を持っています。打ち合わせでは明るく軽快に接してくるものの、深城さんにヘリに乗ることを勧めたのが苗子で、恋人を亡くしたヒロインに気を遣っている模様。あれは事故というヒロインになんと言っていいかと申し訳ない態度で気まずいです。
広告代理店の営業マンである苗子は、お調子者風でありつつ自他ともに対し客観的な視点を持ち分析力があり、頭の回転が早く調整能力が高い男性。言語能力の高さと群衆心理を熟知した的確な指示、状況に振り回されない柔軟な態度が踏んだ場数の多さを物語っています。リアリティある営業マンの描写なのでしょうが、コミュ力の高さがすごいなと思います。

 

部長を交えてヒロインと飲んでいた苗子。酒には強くないようで、酔いつぶれてヒロインの部屋で介抱されていました。部長が車でここまで一緒に運んできたと聞いて慌てます。どうやら苗子はヒロインに好意を持っていて、部長はそれを知っておりヒロインに世話を焼くよう仕向けている様子。別の日にも酔ってヒロインの部屋で寝かされているとか、くっつける気満々です。とは言え深城さんのことがあって思いのまま接することが出来ないのも事実。ソファで眠るヒロインに「君は夢を見てる」と声を掛け彼女に触れる苗子。いつもは多弁な苗子が言葉少なに「俺である必要はないから」と告げます。彼女の身体に触れつつ最後まではせず、自分の欲望を吐き出すことはしない彼の気遣いと真摯さを感じました。翌朝気まずいしゃべりながらもヒロインと出掛ける約束を取り付け、男女として一歩踏み出したのでした。
その後、連絡を受け人と会うことになる苗子。相手は1に登場した大学生ヒロイン。1のラストで帰省の際、故郷の緑ヶ島でビデオカメラを使って撮影していた映像を観た彼女はこれを3ヒロインに見せなければならないと思ったとのこと。渡された映像を観る二人。深城さんがヘリに乗るまでのあらまし、苗子が以前からヒロインのことを好きだったことをヒロインは知るのでした。

 

男女として触れ合ってはいたものの、気遣いや遠慮で常に距離があった二人。誰が悪いわけでもない、相手を思いやった結果の事故。二人は忘れるのではなく今の状況を受け入れ前に進む決心をします。最後にアメージング・グレイスが流れ、二人は未来を誓うのでした。このラストが個人的には号泣ではなく、感動がじわじわ来る感じでうまく言葉にできません。人と人とのつながり、亡くなったら終わりではないということを思いました。